最近、“Benjamin Graham’s Net-Net Stock Strategy”を読み、マイルールの見直しを行っています。
ここまで、
- 時価総額が100億円以下であること
- 時価総額がNCAVの50%以下であること
- NCAVが前年比で25%以上縮小していないこと
というマイルールをご紹介しました。
この記事では、第4の購入ルールとして、業種に関するルールについてまとめました。
目次
これまで業種にフィルターを掛けず、どんな業種でも、ネットネット株であれば買い対象にしてきました。
そのため、ポートフォリオには、製造業だけでなく、不動産業や証券業を営む企業が多く含まれています。
“Benjamin Graham’s Net-Net Stock Strategy”は、業種について、次のような基準を推奨しています。
● 金融、不動産、資源探査、バイオ・ベンチャー銘柄などでないこと
このような条件を設定している理由について、こう記されています。
これらのカテゴリーは、多くの学術研究で除外されているので、他のネットネット株企業と同じ学術的な裏付けを持っていません。・・・たとえば、金融業は、金融商品の範囲や性質は過去50年間で大きく変化しています。・・・不動産会社、資源探査会社、バイオベンチャーは、しばしばNCAVを急速に破壊します。特に不動産会社は、プロジェクトが開始されると債務比率が膨れ上がり、現金が蒸発します。資源探査やバイオベンチャーは、実行可能な経済資産を得ようと現金を費やしています。
出典:“Benjamin Graham’s Net-Net Stock Strategy”
著者による独自のバックテストによれば、これらの業界企業のリターンは他の業界に比べて「非常に不十分」なものだった、とのことです。
現在の日本のネットネット株で問題になるのは、不動産会社と証券会社です。
これらの銘柄では、NCAVの内容が他の業種とは著しく異なっており、現金比率が小さくなっていることは確かです。
そして、これまでの景気後退局面で恐ろしい程、株価を下げている業種です。
そうした傾向を考えると、これらの業種を避けることには一定の合理性があると考えました。
そこで、今後、次のような購入ルールを設けます。
「不動産業・金融業銘柄でないこと」
とはいえ、不動産業や証券会社は、すでに十分に下がりきっている銘柄群でもあるため、現在保有する不動産・金融銘柄の多くは引き続き保有してゆくつもりです。
本日もお読みくださり、どうもありがとうございました。