社長逮捕でストップ安となったプレサンスコーポレーション(3254)は割安か?

投資用マンションを手掛けるプレサンスコーポレーション(3254)の山岸忍社長が学校法人明浄学院の土地取引に絡み、売買代金を着服した疑いで逮捕された、というニュースを受け、昨日(2019年12月17日)はストップ安張り付きとなりました。

9年連続で過去最高の売上高・利益を更新し、株主資本利益率(ROE)は22.1%、「営業利益の前期比10%以上成長」を経営目標とする銘柄にとって、現在の株価水準は割安なのでは・・・と感じる方もおられるかもしれません。

そこで、

  • さらなる悪材料が出てきたら躊躇なく損切り。
  • 投資するのは少額の資金のみ。
  • 正味流動資産に「販売用不動産」や「仕掛販売用不動産」を含める。

といった条件を前提として、割安バリュー株として投資することはできるのか?考えてみました。

不祥事の内容:

今回の不祥事は、明浄学院の土地売買代金に関する業務上横領事件に関連して、学校法人元理事長と共謀した疑いでプレセンス社社長が逮捕された、というものです。

プレサンスはこの件で10月末に家宅捜索を受けており、今月5日には社員が共謀の疑いで逮捕されていましたが、今回の社長逮捕により、組織ぐるみの不正行為で、今後の業務展開に大きな影響が及ぶのではないか、と考える人が増えているようです。

ただ、販売した不動産の瑕疵などの不祥事ではなく、現時点では、幾日もストップ安が続くようなことはないと思います。

株価:

※過去10年間の月足チャート。

過去10年間、月足チャートは美しい上昇トレンドを描いてきました。

2018年高値と2019年高値でダブルトップが出現していることが気にかかります。

12月17日終値で、予想PERは4.07倍、PBRは0.8倍、ミックス係数は「3.2」とかなりの割安です。

業績:

ネットネット株ばかり見ている私にとっては、この世にこんな美しい曲線があるのか、と感動するほどの右肩上がりの売上高グラフです。

同じく、純利益の実績グラフも美しい・・・。

言うこと無しの業績です。

配当:

配当実績も言葉を失う素晴らしさです。

現時点での配当利回りは3.8%となかなかの高配当銘柄です。

割安性:

今のところ、「販売用不動産」や「仕掛販売用不動産」の経済的価値が著しく毀損する可能性は少ないと考えています。

そこで「販売用不動産」・「仕掛販売用不動産」を「正味流動資産」に含めて、ネットネット株指数を算出してみました。

すると、正味流動資産は840億円となります。

正味流動資産の大半を仕掛販売用不動産が占めています。

現時点では、時価総額が正味流動資産を上回っており、ネットネット株指数は「1.04」と算出されます。

しかし、

  • 1,313円でネットネット株指数「1.0」
  • 1,182円でネットネット株指数「0.9」
  • 1,050円でネットネット株指数「0.8」

となります。

いずれにしても、指数的には割安な水準であることには違いありません。

まとめ:

経営者の逮捕という大きな不祥事を抱えるプレサンスですが、PER・PBR・ミックス係数・配当利回り・不動産を含めたネットネット株指数などの指標は割安です。

この1-2週間は投機的な動きを見せる可能性が高いため、手を出さないという選択も賢明かと思います。

一方、私は、割安であることに着眼して、株価の下がり具合によっては、少額の資金で拾うことを検討するかもしれません。

ただ、損失を出す可能性も高いと考えていますので、あまりお勧めできるものではありません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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