香港株式市場にイオン信貸財務(HK:00900)という銘柄があります。
このイオン信貸財務は、イオンフィナンシャルサービス(AFS)の香港子会社です。
ネットネット株投資家として、この銘柄は、果たして「買い」と言えるか、まとめました。
目次
クレジットカード事業を営んでいるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触します。
2019年前半には、8香港ドル台まで上昇しましたが、現在は5香港ドル台で推移しています。



発行済株式数は4億1877万株であり、時価総額は21.86億香港ドル、日本円で297.5億円の中型株です。
過去10年間に最終損失を計上した年はなく、最終利益は拡大傾向にあります。



過去10年間に無配の年はありませんでした。
配当利回りは8.43%であり、超高配当株です。



クレジットカード事業を営む企業であるため、現金は流動資産の18%程度に留まっています。



また、負債の内訳を見ると、有利子負債は81%に達しています。



流動資産から総負債を差し引いたNCAV(正味流動資産)は24.4億香港ドルになります。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数は0.90で、ネットネット株には該当しません。



過去5年間のNCAVの推移を振り返ると、急激に厚みを増しています。



コロナが直撃した2020年8月時点での過去12ヶ月間の変化率は+21.5%になります。
流動比率は580.3%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。
また、有利子負債自己資本比率は63.74%であり、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準には抵触していません。
役員の保有株式は28,600株で、全体に占める割合は0.01%です。



NCAVは急速に拡大していること、イオン系列の企業であること、高配当銘柄であることなどから、中国企業の中では比較的安心できる銘柄です。
しかし、金融業であること、ネットネット株指数(P/NCAV)が0.90であること、有利子負債が多いことなどから、個人的には投資対象外の銘柄になりました。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。