ネットネット株の1つにエコートレーディング (7427)という東証1部上場銘柄があります。
エコートレーディングは、ペット用品、ペットフードの卸大手であり、個人的に投資を控えている不動産・金融業銘柄ではありません。
エコートレーディングは、ネットネット株投資家から見て魅力的な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、売上債権が65%を占めています。
一方、負債では、有利子負債が25%を占めています。
流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は66.0億円です。ただし、総負債の額は多く、225.9億円に達しています。
時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.61になり、ネットネット株に該当します。
まず、売上高は上昇傾向にあります。
当期純利益については、2008年以降に3度の最終赤字年度があり、2018年以降は低迷しています。
過去10年間の平均ROEは1.7で、収益性の低い企業です。
エコートレーディングの財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、2010年以降、あまり伸びていません。
NCAVの伸びも今一つです。
下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
2016年以降、ほとんどの期間でネットネット株指数が0.66を下回って推移する万年ネットネット株です。しかも現在の水準では特別な割安感が見られません。
有利子負債自己資本比率は27.5%、流動比率は136.3%であり、財務的にやや不安を抱えています。
RSIは70を超えており、やや過熱感が見られています。
ネットネット株指数は0.61でありネットネット株に該当します。
しかし、BPSやNCAVは伸びていない上、収益性が低迷しています。
しかも、流動比率が150%を下回って一定の財務リスクを抱えていることに加え、テクニカル指標的にも過熱感が出ています。
こうした銘柄が急騰することもあるのですが、安全域を厚く保つ観点からすると投資対象からは外れる銘柄になります。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。