ネットネット株候補の1つに島精機製作所 (6222)という東証1部上場銘柄があります。
島精機製作所は、ニット機械製造・販売メーカーであり、自動化技術で電子制御の横編み機の世界首位を走る企業です。
この島精機製作所は、ネットネット株投資家として、購入対象となり得る銘柄なのか、調べてみました。
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、売上債権が54%を占めています。



一方、負債では、有利子負債が41%を占めています。



流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は652億円です。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.93になり、現時点ではネットネット株に該当しません。



まず、売上高は、2019年以降、減収が続いており、2007年以降で最も低水準で推移しています。



当期純利益については、2年連続で大幅赤字となる予想です。



過去10年間の平均ROEは2.75であり、収益性が低い企業です。



島精機製作所の財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、2013年以降順調に積み上がってきましたが、2019・2020年と大きく損なわれています。



NCAVも直近の2年で大きく減少しています。



下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。



2020年になって割安に振れてきましたが、未だネットネット株(オレンジ線より上)になったことはありません。
有利子負債自己資本比率が7.56%、流動比率は517.4%で財務的には健全な状態です。
現在の株価は、過去10年間の底値近辺であり、RSI的にもけっして割高な水準ではありません。



ネットネット株指数は0.93であり、現時点でネットネット株に該当しません。
また、過去10年間の平均ROEは2.75と低収益収益ですし、BPSも賞味流動資産も近年目減りしています。
財務状態は良く、テクニカル指標的にも問題はないとはいえ、現時点でポートフォリオに含めたい銘柄ではありません。
個人的には、株価暴落時に、ネットネット株指数が0.66を割り込む水準で購入を検討したい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。