一昨日から昨日にかけて、ドル円(USD/JPY)が大きく上昇しました。
ドル円は巨大な三角持ち合いを形成しており、2020年内の上放れ、または下放れが生じそうなチャート形状になっていました。
このたびのドル円の急騰により、一気に三角持ち合いを上放れした可能性が高いため、この記事では現状の確認と対策をまとめました。



2015年以降の高値を結んだ抵抗線が110円付近にありましたが、今回の急騰で明確に破った形になっています。



上記は2004年以降の月足チャートです。
騙しとなる可能性もありますが、2月の月足が110.50円以上で確定すれば、長期トレンド転換した可能性が高いと考えられます。
その場合、少なくとも、前回高値の125円を目指す動きになるのではないかと考えています。
前回の記事を書いた時点では、上放れの場合、ネットネット株投資にとっては追い風になるため、特段の対策を講じるつもりはありませんでした。
しかし、今回の急騰を見ていて、次の点が非常に気になります。
- 2月17日に発表された2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値が年率換算で6.3%減であり、円売りを誘発した可能性があること。
- 日経平均株価と米ドル円の相関関係が崩れつつあること。
こうした点を考慮に入れると、円安=株高というこの10年程の常識がこの先も通用するか疑問であり、かえって自らのポートフォリオのカントリーリスクを考えたほうが良いように感じました。
私は日本株のネットネット株投資を行っているため、資産のほぼすべてを円で保有しています。
したがって、円安のペースが早ければ、円ベースではプラスでも、ドルベースではマイナス収支という結果もあり得ます。
そこで、今回の急騰をきっかけに、円100%で保有していることはカントリーリスクが高すぎると考え、現預金資産の約50%を米ドルで保有することを目指したいと考えています。
111円前後に押し目を付けるタイミングを狙いますが、そこまで落ちてくれるでしょうか。
昨年秋に、バフェットの率いるバークシャー・ハサウェイ社が円建ての債券を発行したことが話題になりましたが、少しずつ風向きが変わっていることは確かだと思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。