NASDAQに上場するリチャードソン エレクトロニクス(RELL)は、電子機器装置・部品を扱うネットネット株です。
割高だと言われて久しい米国株では珍しいネットネット株ですが、果たして「買い」と言えるのか、まとめてみました。
目次
半導体関連の機器・部品メーカーであるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触していません。
ただ、半導体市況の影響を強く受けるため、シクリカル銘柄と言えそうです。



2018年には10㌦に達していましたが、現在は4.5㌦前後に低迷しています。
発行済株式数は1314万株(ClassA・B)ですので、時価総額は5910万㌦、日本円で61.6億円の小型株です。
最終利益の推移は低迷しており、赤字年度が頻発しています。



過去10年間の配当支払実績があるのは安心材料です。配当利回りは5.5%もあります。



流動資産の内訳を見ると、棚卸資産が45%を占めています。



一方、負債の内訳を見ると、有利子負債は11%に達しています。



流動資産から総負債などを差し引いたNCAV(正味流動資産)は、9461万㌦となります。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数は0.62となり、購入条件には合致しませんが、ネットネット株です。



過去10年間のNCAVの推移を振り返ると、下落トレンドが続いており、直近12ヶ月では▼6.6%程度縮小しています。



流動比率は434.1%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。
また、有利子負債自己資本比率は0.26%で、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準もクリアしています。



過去10年で6度も最終赤字を計上しており、NCAVも長期間にわたり下落トレンドをたどっており、投資意欲を減退させます。
その他の要素も積極的に買いを入れる理由にはなりません。
RELLよりも魅力的なネットネット株は、日本市場に多く眠っていると思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。