香港市場に上場する粤海広南(GDHグアンナン・ホールディングス,HK:01203)は、缶詰用のブリキ加工製品のメーカーで、ネットネット株となっています。
この粤海広南は、ネットネット株投資家として「買い」と言えるか、まとめてみました。
目次
ブリキメーカーであるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触していません。



2015年5月には、2.2香港ドルに達していましたが、現在は0.7香港ドル前後で低迷しています。
発行済み株式数は907.6万株ですので、時価総額は6.4億香港ドル、日本円で86.1億円で小型株です。
最終利益は低下しているとはいえ、過去10年間に、最終赤字を計上した年度はありません。



過去10年間の配当支払実績がありますので、粉飾の可能性は無さそうです。配当利回りは5.8%もあります。



流動資産の内訳を見ると、現金が51%を占めています。



一方、負債の内訳を見ると、有利子負債が9%に留まっています。



流動資産から総負債などを差し引いたNCAV(正味流動資産)は、13.1億香港ドルとなります。



時価総額を正味流動資産で割ったネットネット株指数は0.49となり、非常に割安なネットネット株です。



過去5年間のNCAVの推移を振り返ると、上昇傾向にあります。



直近12ヶ月の比較でも、NCAVは0.7%拡大しています。
流動比率は326%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。
また、有利子負債自己資本比率は2.1%で、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準もクリアしています。
役員の所有株式数は、発行済株式のわずか0.11%に留まっています。
しかも、役員の退任に伴って、保有割合が減少しています。






過去10年間に最終赤字年度はなく、配当も支払われていますので、粉飾などの疑いをある程度払拭できます。
現金が多く、有利子負債が少ないため、財務的に安定しており、ネットネット株指数(P/NCAV)が0.49と非常に割安なネットネット株です。
私が調べた範囲では、ぜひともポートフォリオに含めたい香港のネットネット株です。が、慣れない外国株であるため、大きな見落とし点があるかもしれませんので、関心をお持ちの方はご自身で調査を行うようになさってください。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。