ネットネット株の1つである遠藤製作所(7841)という東証JASDAQ銘柄が、昨日、9月28日に、2020年1~6月期の決算を発表しました。
2020年1~6月期売上高は昨年比▼31.4%の減収、当期利益は▼45.4%の減益を計上しています。
自動車部品の市場縮小の影響を受け、厳しい業績になっています。
そのような遠藤製作所は、ネットネット株投資家として「買い」と言える銘柄か、まとめてみました。
目次
ゴルフクラブヘッド、ステンレス製品、自動車等鍛造部品の製造・販売する企業であるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触していません。
2017年2月には890円に達していましたが、現在は400円台前半で推移しています。


発行済株式数は944.2万株ですので、時価総額は41.2億円の超小型株です。
周期的に最終赤字を計上しています。



2020年12月期の最終損益は8億4900万円の赤字が見込まれており、厳しい業績が続きそうです。
2011年以降、安定した配当支払い実績があり、配当利回りは2.75%です。



流動資産の内訳を見ると、現金が69%を占めています。



一方、負債の内訳を見ると、有利子負債が32%に達します。



流動資産から総負債を差し引いたNCAV(正味流動資産)は、73.8億円となります。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数は0.56で、ネットネット株ということになります。



ちなみに、コロナショックの最安値水準では、ネットネット株指数が0.46にまで低下しました。
2011年以降のNCAVの推移を振り返ると、見事な上昇トレンドを描いています。



また、コロナが直撃した2020年6月時点での過去12ヶ月間の変化率は▼1.75%の縮小に留まっています。
流動比率は750.5%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。
また、有利子負債自己資本比率は4.99%で、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準もクリアしています。
役員の保有株式数は11.1万株で、全株式のわずか1.2%です。
過去3年間では、取締役会長だった遠藤栄松氏の退任により、役員による保有数は大幅に減少しています。



現預金が多いネットネット株指数で、NCAVが過去10年間に拡大してきたことは好印象です。
しかし、周期的に最終赤字を計上し、今期も厳しい業績が予想されていることから、この水準で買いたい銘柄ではありません。
ネットネット株指数が0.5未満の水準で買いを入れるなら、大きな損失を抱えることはないと思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。