ネットネット株候補銘柄に東京計器(7721)という東証1部上場企業があります。
東京計器は、船舶・航空計器の大手企業です。北朝鮮情勢の悪化などで急騰する防衛関連銘柄としても知られています。
現時点で、東京計器はネットネット株投資家として購入対象となる銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5つの観点から、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、棚卸資産が37%を占めています。



一方、負債では、有利子負債が53%も占めています。



流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は172.3億円です。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.91になり、現時点ではネットネット株に該当しません。



まず、売上高は450億円前後で伸び悩んでいます。



当期純利益については、2012年以降は安定して黒字を計上しています。



1997年以降の平均ROEは0.95と低水準です。



BPS(一株当たり純資産)は、2002年以降、上昇トレンドにあります。



NCAV(正味流動資産)もまた、拡大傾向にあります。



したがって、BPS、NCAVともに、トレンドは良好です。
下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
2019年春頃からネットネット株指数1.0を下回るようになっています。



有利子負債自己資本比率が50%程度で推移しており、財務的にはやや不安を抱える銘柄です。



過去5年間の週足チャートでは、買いとも売りとも言えない局面が続いています。



ネットネット株指数が0.91で、現時点ではネットネット株ではありません。
平均ROEは0.95であり、収益性の低い銘柄です。
BPSとNCAVは上昇トレンドにあります。
有利子負債自己資本比率はやや高めであり、テクニカル指標的にも買いタイミングではないように思われます。
とはいえ、有事の際のヘッジを期待できる銘柄であり、仮にネットネット株水準まで株価が下がることがあれば保有しておきたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。