ネットネット株の常連に中央製作所(6846)という名証2部上場銘柄があります。
中央製作所について、『四季報』では、「自動車向け電源機器、表面処理装置、溶接機が主。JRの速度計、モーターの鉄道試験装置扱う」、「5G向け新製品の小型汎用電源が好調、HEV用2次電池向け電源機器の更新需要拾う」といった華やかな表現が踊ります。
この中央製作所は、ネットネット株投資家として「買い」と言える銘柄か、まとめてみました。
目次
電源機器メーカーであるため、「不動産業・金融業銘柄でない」という購入基準には抵触していません。
2018年2月には2,400円台に達していましたが、現在は900円前後で推移しています。



発行済株式数は78.4万株ですので、時価総額はわずか7億円の超軽量株です。
市況の影響を受けやすく、2011年と2013年に最終赤字を計上しています。



無配の年が多く見られます。



流動資産の内訳を見ると、現預金が37%を占めています。



一方、負債の内訳を見ると、有利子負債が多く35%に達しています。



流動資産から総負債を差し引いたNCAV(正味流動資産)は、13.3億円となります。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数は0.53で、ネットネット株ということになります。



ちなみに、コロナショックの最安値水準では、ネットネット株指数が0.43に低下したものの、株価そのものは比較的底固い動きを見せていたことは要注目です。
2014年以降のNCAVの推移を振り返ると、上昇トレンドを描いています。



また、コロナが直撃した2020年6月時点での過去12ヶ月間の変化率が+8.75%も拡大しています。
流動比率は206.4%で「流動比率が150%以上」という購入基準をクリアしています。
一方、有利子負債はやや多く、有利子負債自己資本比率は32.53%であるため、「有利子負債自己資本比率が20%未満」という基準には抵触しています。
役員の保有株式数は47,000株で、全株式の6.0%です。
過去3年間で役員による保有数は減少していることはやや気になります。



有利子負債がやや多く、業績が安定していない点はやや気がかりです。
しかし、長期間にわたってNCAVが拡大していることや、コロナショックでは比較的底固い動きを見せたこと、時価総額がわずか7億円しかないことは好印象です。
分散投資の1つに組み入れると面白い銘柄ではあると思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。