ネットネット株の1つに北弘電社(1734)という札証銘柄があります。
北弘電社は、北海道を地盤とする電気設備工事会社であり、個人的に投資を控えている不動産・金融業銘柄ではありません。
三菱電機の持分法適用会社であるため親子上場廃止の思惑が出やすく、太陽光発電関連銘柄としても注目を集める銘柄ですが、ネットネット株投資家として魅力的な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、売上債権が53%を占めています。


一方、負債では、有利子負債がありません。



流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は49.3億円です。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.55になり、ネットネット株に該当します。



まず、売上高は伸び悩んでいます。



当期純利益については、2007年と2017年に最終赤字を計上しています。



過去8年間の平均ROEは6.3で、ネットネット株にしてはまずまずの収益性です。



北弘電社の財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、一貫して成長を続けています。



NCAVも一環して上昇しています。



下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
2016年以降、ネットネット株指数が0.6を下回って推移する万年ネットネット株です。現在の水準では特別な割安感は感じられません。



有利子負債はなく、流動比率は350.8%であり、財務的な不安はありません。
RSIは100近くに達しており、過熱感が出ています。



ネットネット株指数は0.55でありネットネット株に該当します。
BPSやNCAVは順調に拡大している上、収益面でも財務面でも安定しています。
しかし、万年ネットネット株であることに加え、テクニカル指標的には過熱感が出ています。
したがって、現在の水準で購入したい銘柄ではありません。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。