市場の暴落よりも恐ろしいこと

私は、2011年から個別株への投資を行っています。その中で、幾つかの暴落にも遭遇してきました。

  • 2015-16年 チャイナショック
  • 2016年 英国のEU離脱国民投票
  • 2018年 VIXショック
  • 2020年 新型コロナショック

今後も、これらと同等か、それ以上の大暴落に襲われることは覚悟しておかなければなりません。

市場の暴落よりも恐ろしいこと

当然のことですが、このような大暴落に直面することは非常に恐ろしいことです。そのような暴落時に、パニックになり保有株を狼狽売りすることのないよう適切なリスク管理を行っていくことは、全投資家にとって必須のことです。

しかし、私個人としては、市場の大暴落よりも恐ろしいことがあります。

それは、市場の暴落とは反対の状況、つまり、市場が高値圏にあり、適切な安全域を持った価格の株式が事実上存在しない、投資対象の枯渇という状況です。

そのようなディープバリュー株不在の市場では、株式を売却しても、資金を再投資することができません。

ただただ現金が積み上がるのを眺め、やがて現金への配分が非常に大きくなってゆきます。

賢明な投資家にとって、そのような場合でも、現金で保有を続けることが最良の道であるはずです。

しかし、ポジションを持つことへの誘惑に抵抗できないと、存在しない投資機会を精力的に調査し、安全域の基準を緩和し、無理にポジションを作ろうとします。

そして、まさにその時に、市場の暴落に襲われることになるわけです。

安全域の基準を緩和し、株式を保有する誘惑に抵抗する方法

割安株不在の状況でポジションを持ちたい、という誘惑に抵抗するためには、どうしたら良いのでしょうか?

私個人としては、以下の方法を考慮してゆきたいと考えています。

  1. 売買基準に合致する銘柄数をカウントし、現在の市場が過熱していないか、常に監視しておく。
  2. 割安株枯渇時における、現金と株式の投資割合を決めておき、投資対象がない場合にはこの戦略を実行に移す。

①の売買基準に合致する銘柄数カウントについては,毎週NCAV式のネットネット株数をカウントし、バリュー銘柄を取り巻く投資環境を監視するようにしています。

②の投資機会がない場合の投資割合は、私の場合、全金融資産の75%を現金、25%を株式にする計画です。ディープバリュー銘柄で25%分の株式を保有できない場合は、必然的に株式インデックスを購入することになります。

現在のバリュー株を取り巻く環境は高値圏にあるとは言えず、投資対象の枯渇という恐ろしい状況は生じていません。

しかし、市場の暴落よりも恐ろしい投資対象の枯渇という事態に今から備えておいて損はないと思います。

今回の記事もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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