投資家が災害に備えるにあたって、『大地震と株式投資』(菊地誠一)は名著です。
災害、特に震災に、著者がどのように備えているか、次のように言及しています。
大きな課題になったのが、自分で運用している資産(金融資産)が「イベントX」の発生でどうなるかという懸念、それに対する対策を考えを実行することでした。
その一環として、次のような点を考え、実行しておいたのです。
それは、―①自分の身や家族の生命が安全であること、②証券市場が閉鎖されないこと、③自分のネット取引サイトも機能していること―という条件が成り立っているなかでの話になりますが、投資家としてどう行動すべきか、この点を箇条書きで「投資ノート」に書いておきました。
さらに保有銘柄のうち、すぐに売っても良いもの、絶対に手放したくない銘柄の2つに分けてマークをつけていました。
ここで強調しておきたい点は、こうしたシミュレーションを自分の頭のなかで何回も何回も繰り返していたことです。
『大地震と株式投資』
いざ災害が発生してから、対策を考えるのではなく、「事前に」シミュレーションしておくことが大切であることが強調されています。
目次
- 防災備蓄品の確認
自分や家族の生命と身体の安全が確保されなければ、資産の保全は無意味ですから、最重要タスクです。
我が家では以下のようなグッズを用意しておく必要があるようです。
回転備蓄しているものもあるので、在庫が適正かどうか、3ヶ月に1度程度の頻度で確認しておくつもりです。



- 保有株式のリスク耐性の確認
本社や工場が津波浸水区域などに位置している企業への投資比率が増えていないか確認します。
M8クラスの南海トラフ地震やM7クラスの首都圏直下型地震が発生し、かつ、取引が可能である場合は、次のタスクを実行します。
- 暴落するネットネット株を購入する。
余剰資金があり、NNWC式ネットネット株指数が0.66を割り込む銘柄があれば、積極的に購入します。
翻して言えば、普段から、この段階で売らされるようなポートフォリオは組まないように心がけていたいものです。
緊急時には、自分や家族、同僚や友人の安全を確保した上で、上述の対応を取るよう備えています。
このような備えをしておくことについて真剣に考慮してシミュレーションしておくなら、その時々の危機で誤った対応を取ることを防げる、と考えています。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。