先日、『アナリストのための財務諸表分析とバリュエーション』という書籍を読みました。
その中で、次のような一節がありました。
自分の信念を変えずに耐えること。株価はファンダメンタルズに引き寄せられていくものであるが、いくらか時間がかかるものである。
『アナリストのための財務諸表分析とバリュエーション』24ページ(S.H.ペンマン)
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この一文は、ペンマンが「ファンダメンタルズ分析における基本分析」として挙げた12項目のうちの1つです。
また、『価値のための会計』の中でも次のような一文で表現しています。
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ファンダメンタルズに戻りなさい。価格はファンダメンタルズに引き寄せられていく(ただし、それにはしばらく時間がかかる)
『価値のための会計』31ページ(S.H.ペンマン)
ネットネット株投資を含むバリュー投資家は、現在は価格がファンダメンタルズから逸脱していても、最終的には企業の実体価値に回復するという考えに基づいて投資します。
とはいえ、企業の実体価値への回帰には、年単位の時間がかかるものです。それどころか、ファンダメンタルズから逸脱した価格は、引き寄せられる前にさらに逸脱することも多く、思わぬ含み損を抱えることも多くあります。
数ヶ月も保有するのに全く値上がりせず、それどころか株価が下がってゆくようなことがあれば、別の銘柄に乗り換えたいという気持ちが湧いてくるのは自然なことです。
しかし、ネットネット株への投資は、財務諸表に異常が見られない限り、3年かそれ以上の期間にわたって保有しなければ報われることのない投資法です。
したがって、この投資を続けてゆく限り、「手っ取り早い儲け」を期待できないことをよくよく認識した上で、忍耐の大切さを肝に銘じてゆきたいと考えています。
この記事もご覧くださり、どうもありがとうございました。