現在、保有している米国株にQudian/趣店($QD)という中国企業があります。
このQudianは、8/24(火)に、2021年第2四半期決算を発表しました。売上高は昨年同期比▼64.7%の減収、営業利益は4.8%の増益でした。
中国では、政府当局の規制が厳しさを増しているため、楽観的な見通しを持つことができません。そのため、この銘柄については売り時を見極めたいと考えており、これからの購入は全くお勧めしません。
この記事では、そんなQudian株の現状について調べてみました。
目次
Qudianは、人工知能や機械学習などのデータ関連技術を活用しクレジット商品を提供する中国企業です。事業は割賦クレジットサービスとEコマース販売サービスの2部門で構成されており、割賦クレジットサービス部門が主な収益源となっています。
したがって、投資を避けたいと考えている金融業銘柄に該当します。
Qudianの時価総額(8月31日現在)は454百万ドルです。
当企業の流動資産の内訳を見ると、現預金が25%を占めています。


負債の内訳を見ると、有利子負債が75%を占めています。



流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は1634百万ドルです。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.28になり、現時点(8/31時点)でネットネット株に該当します。



2019年以前はネットネット株指数が1.0以上で推移しています。



NCAVは上昇傾向にあります。



売上高は減少傾向にあります。



営業利益も減少に転じています。



ROEも減少傾向にありますが、一定の資本効率性を保っています。



自己資本は上昇傾向にあります。



営業キャッシュフローはプラスを維持しているものの、フリーキャッシュフローは2年連続でマイナス圏で推移しています。



フリーキャッシュフローがマイナスで推移しているため、自社株買いや配当による株主還元策を講じることは難しそうです。実際、無配継続中です。
現在の株価(8/31終値1.70ドル)は、過去3年間の安値水準よりも45.3%高めで推移しており、底値圏にあるとは言えません。



中国政府の政策リスクが非常に高く、多くの投資家から、「もはやリスクを冒すに値しない企業群」の1銘柄とみなされています。
ネットネット株指数が0.28、グレアム指数が0.70、ROEが8.05と定量的指標では割安です。しかし、なにせ中国のカントリーリスクが甚大です。割安度合いを考慮して、急いで手放すことはしませんが、適度に反発した頃合いに売却を検討してゆきたいと思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。