中部水産 (8145)の銘柄紹介 ― 割安な水産物卸売企業は買い?

6月15日時点でのNCAV式・NNWC式・かぶ1000式ネットネット株に中部水産(8145)という名証メイン銘柄があります。

中部水産は名古屋市中央卸売市場で最大手の日本水産系列の水産卸売会社です。

生鮮・冷凍・加工食品の卸売を営み、愛知県中心に中部圏の消費者に供給しています。

この中部水産は、ネットネット株投資家として購入できる銘柄なのでしょうか?

この記事では、以下の7つの視点から検討してみました。

①NNWC式ネットネット株指数

当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、41億円の現金預金を保有しており、安定的な資産内容です。

負債の内訳を見ると、有利子負債はありません。

高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は79億円です。

時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.56になり、NNWC式ネットネット株に該当しています。

過去6年間のNNWCは、70億円台後半で横ばい推移しています。

また、ネットネット株指数は、過去6年間で最も割安な水準に達しています。

しかし、2016年以降、ネットネット株指数が0.7を回復しておらず、バリュートラップに陥っている可能性があります。

②売上高・営業利益・BPS

売上高は減少トレンドで推移しています。

営業利益は黒字を維持しており、本業での儲けを出し続けています。

BPSは、過去10年間で1.12倍に成長しています。

③ROE

ROEは、1~3%程度で推移しています。

過去24年間に最終損失は3回計上しています。

④キャッシュフロー

2002年以降、営業キャッシュフローもフリーキャッシュフローもマイナスに転落する年が見られます。

キャッシュフローがやや安定であるため、増配や自社株買いなどの安定した株主還元策を期待することは難しそうです。

⑤配当

1999年以降、無配に転落した年はありません。現在の配当利回りは3.9%です。

⑥リスク

本社や冷蔵倉庫が愛知県に集中しており、南海トラフ地震などの災害に対して脆弱である可能性があります。

⑦株価

この1年間ほど、下落基調にありますが、コロナショック時ほど売り込まれているわけではありません。

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません

海外投資家の株主割合は2.7%であり、直近の株主総会決議の賛成割合は97%を超えているため、アクティビストの介入の気配はありません。

まとめ:

現金預金が厚い財務的に安定したネットネット株です。

売上高・営業利益・BPS・NNWCともに上昇しておらず、ROEやキャッシュフローも魅力に乏しい銘柄であり、バリュートラップに陥っている可能性を感じます。

したがって、個人的には、現時点で保有したい銘柄ではありません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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