ネットネット株候補の1つにナンシン (7399)というJASDAQ銘柄があります。
ナンシンは、キャスター(脚輪)メーカー大手企業であり、個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。
ナンシンは、ネットネット株投資家として、購入できる銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、現預金が51%を占めており、安定的です。



一方、負債では、有利子負債が51%を占めています。



流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は55.7億円です。



時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.75になり、現在のところ、ネットネット株に該当しません。



まず、売上高は80億円前後で横ばい状態にあります。



当期純利益については、2009年に最終損失を計上していますが、その他の年度は黒字をキープしています。



ROEは低下傾向にありますが、過去10年間の平均ROEは9.0で、ネットネット株にしては収益性の高い銘柄です。



ナンシンの財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は一貫して上昇を続けています。



NCAVは2011年以降、大きく上昇しています。



下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
2016年以降、ネットネット株指数は0.66~1.0の範囲内で推移しています。



有利子負債自己資本比率は4.8%、流動比率は402.2%で、財務的には健全な銘柄です。
RSIは70前後で推移しており、テクニカル指標的にはやや割高で推移しています。



ネットネット株指数は0.75とネットネット株ではなく、テクニカル指標的にもやや割高です。
しかし、収益性は高く、BPSやNCAVは順調に積み上がっています。
また、有利子負債が多めであるとはいえ、財務的にも健全な銘柄です。
したがって、仮に、ネットネット株指数が0.66未満になる瞬間があれば、積極的に買い向かいたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。