インヴァスト(7338)の銘柄紹介 ― FX事業をメインとするネットネット株

ネットネット株ランキングの上位の位置する銘柄にインヴァスト(7338)というJASDAQ企業があります。

インヴァストは、4月28日に2021年3月期の決算を発表し、売上高は9.3%の減収、経常益は64.0%の減益でした。

このインヴァストは、ネットネット株投資家として、投資対象になる銘柄でしょうか?

下記の購入基準に該当するか、1つずつ確認してゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

当企業は、店頭FXを主力とする国内金融企業です。

②ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、短期差入保証金や預託金などその他流動資産が94%を占めています。

負債の内訳を見ると、有利子負債は2%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は92億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.45になり、割安なネットネット株に該当します

③過去10年間の売上高・EPS・NCAVが下降トレンドをたどっていないか?

売上高は、40億円前後で横ばい推移しています。

EPS(1株当たり利益)は、伸び悩んでいます。

NCAVは2019年をピークに伸び悩んでいます。

④好況期のROEが7%以上あり、直近10年間でBPSが2倍近く成長しているか?

2003年以降のROEの推移を見ると、2005年や2014年には30%を超えています。

BPSは全く伸びていません

⑤好況期にネットネット株指数1.0を回復しているか?

2016年以降、ネットネット株指数が1.0を回復したことはありません

⑥時価総額は100億円以下か?

時価総額は41.3億円です。

⑦流動比率が150%以上、かつ、有利子負債自己資本比率が50%未満であるか?

流動比率は110.1%と低い状態です。

有利子負債自己資本比率は16.6%です。

⑧株価は過去3年の底値圏にあるか?

インヴァスト証券の株式移転が生じた2020年9月以降のチャートになりますが、600円台の底値圏には達していません。

出典:SBI証券

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません

まとめ

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?
②ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?OK
③過去10年間の売上高・EPS・NCAVが下降トレンドをたどっていないか?OK
④好況期のROEが7%以上あり、直近10年間でBPSが2倍近く成長しているか?
⑤好況期にネットネット株指数1.0を回復しているか?
⑥時価総額は100億円以下か?OK
⑦流動比率が150%以上、かつ、有利子負債自己資本比率が50%未満か?
⑧株価は過去3年の底値圏にあるか?

ネットネット株指数的には非常に割安ですが、BPSの成長は見られず、ネットネット指数の回帰が確認できないなど、バリュートラップに陥っている可能性の高い銘柄です。

したがって、積極的に保有したい銘柄ではありません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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