こんにちは。しーげるです。
2023年1月12日現在のNCAV式・NNWC式・かぶ1000式ネットネット株の1つに知多鋼業(5993)という名証メイン銘柄があります。
知多鋼業は、 2輪・4輪車向けを主力とする独立系のばね中堅メーカーです。
取扱製品は、
- 線ばね(圧縮コイルばね、引張コイルばね、ねじりコイルばね、線細工ばね)
- 薄板ばね・プレス加工品(リーフバルブ、リーフスプリング、ノンリタンバルブ、リードバルブ、スナップリング)
- パイプ成形加工品(切断加工、切削加工、セレーション加工、プレス加工、ベンド加工、スエージ加工、バーリング加工、研磨加工)
- 歯科医療品・切削加工品
などです。
主要取引先はKYBや住友理工で、海外売上高比率は16.3%程度に留まっています。
知多鋼業は、1月12日、2023年2月期第3四半期決算を発表し、前年同月比で、売上高は△3.6%の減収、営業利益は△13.8%の減益を経常しています。
この知多鋼業は、ネットネット株投資家として、保有を継続できる銘柄なのでしょうか?
この記事では、次の6つの視点をチェックしてゆきます。
目次
当企業の資産の内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、現預金を101億円保有しており、安定的な資産内容です。



負債を見ると、直近の有利子負債倍率は0.05倍で健全な水準です。



高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は134億円で、6ヶ月前と比較して7億円、2ヶ月前と比較して2億円増加しました。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.49になり、現時点で割安なネットネット株に該当しています。
なお、他類型のネットネット株指数を確認すると、NCAV式でも0.57、かぶ1000式でも0.50となり、ネットネット株になっています。
1998年以降、緩やかな上昇トレンドをたどっています。



営業利益は10億円前後を維持しており、本業での儲けが一定水準確保されています。



過去10年間でBPSが1.95倍に拡大しています。



ROEは、好況期には8%を超えて推移しています。



純利益は上昇傾向にあります。2010年以外は、黒字を維持している点も評価できます。



営業キャッシュフローはプラスを維持しており、フリーキャッシュフローも2009年以降、プラス圏を維持しています。



このようにキャッシュフローが安定的であるため、増配や自社株買いなどの安定した株主還元策を期待できます。
1998年以降、安定した配当支払実績があり、増配傾向です。配当利回りは2.33%です。



東日本大震災が発生した2011年3月の月間騰落率は±0%、コロナショックが発生した2020年2月から3月にかけての期間騰落率は△12.18%で暴落耐性のある銘柄です。
買収防衛策は導入されていません。
直近株主総会での会社側提案の決議事項の賛成割合は97%に達しており、アクティビストの介入余地は乏しそうです。
現金預金が厚めのネットネット株です。売上高や営業利益、ROE、キャッシュフローは堅調に推移しており、魅力的な銘柄です。
個人的には、引き続き、ポートフォリオに組み入れておきたい銘柄の1つです。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。