12月20日時点でのNQ式・NNWC式・NCAV式・かぶ1000式ネットネット株に川岸工業(5921)という東証スタンダード銘柄があります。
川岸工業は、超高層ビル向けで実績を持つ、創業110年の鉄骨加工メーカーです。
この川岸工業は、ネットネット株投資家として保有できる銘柄なのでしょうか?
この記事では、以下の6つの視点から検討してみました。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、119億円の売上債権を保有しています。



負債の内訳を見ると、リース債務を除く有利子負債はありません。



高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は160億円です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.47になり、NNWC式ネットネット株に該当しています。
過去6年間のネットネット株指数の推移を見ると、2018年以前には1.0を超えており、指数の回帰性に期待を寄せることができます。



正味流動資産は緩やかに増加しています。



売上高は、緩やかに増加しています。



営業利益は、変動幅が大きく、赤字を計上する年が見られます。



BPSは、過去10年間で1.54倍に拡大しました。



ROEは、好況期に7%を超えて推移しています。



1998年以降、4回にわたり最終赤字を計上しています。



営業キャッシュフローもフリーキャッシュフローも不安定に推移しており、株主還元策の採用を期待できません。



1998年以降、無配に転落した年はありません。



東日本大震災が発生した2011年3月の月間騰落率は+24.7%、コロナショックが発生した2020年2月から3月にかけての期間騰落率は△24.2%でした。復興需要を取り込める災害リスクに対して強い銘柄です。
買収防衛策は導入されていません。
売上債権が厚く、NQ・NNWC・NCAV・かぶ1000式のネットネット株です。
正味流動資産やBPSは拡大しており、バリュートラップに陥っている可能性は感じません。
ネットネット株ポートフォリオに組み入れていても、損失を被る可能性は乏しいように考えています。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。