4月10日時点でのNCAV式・NNWC式ネットネット株にダイケン(5900)という東証スタンダード銘柄があります。
ダイケンは、公共施設から住宅まで建築金物(点検口、ハンガーレール、クローザー、金物製品)、外装用建材(アルミ庇、金属製笠木)、エクステリア製品(自転車置場、物置)を扱う建築金物製品メーカーです。
この銘柄は、ネットネット株投資家として保有継続できるでしょうか?
この記事では、以下の5つの視点から検討してみました。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、47億円相当の現金預金を保有しています。


負債の内訳を見ると、有利子負債はありません。



高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は68億円です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.66になり、NNWC式ネットネット株に該当しています。
また、NCAV式にも該当しています。
過去6年間のNNWCの推移を見ると、少しずつ積み上がっています。



また、ネットネット株指数は、過去6年間でも比較的割安な水準で推移しています。
2016年以降は、ネットネット株指数1.0以上を回復しておらず、万年割安株化しています。



売上高は伸び悩んでいます。



営業利益は黒字を維持しており、本業での儲けを出し続けています。



BPSは、過去10年間で1.30倍に成長しています。



ROEは、ここ最近、2%台で推移しています。



1999年以降、最終損失を計上したことはありません。
2001年以降、大半の年で、営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフローともにプラスを維持しています。



このようにフリーキャッシュフローが安定しているため、増配や自社株買いなどの安定した株主還元策は期待したいところです。
1999年以降、無配に転落した年はありません。現在の配当利回りは1.94%です。



買収防衛策は導入されていません。
現金預金が厚い財務的に安定したネットネット株で、良質な資産バリュー銘柄と言えそうです。
黒字体質を維持しており、キャッシュフローも比較的良好で、積極的な株主還元策も期待できます。
したがって、下値余地は乏しく、引き続き安心して保有できる銘柄と言えそうです。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。