【更新】日亜鋼業(5658)の銘柄紹介 ― 日本製鐵系の線材加工製品メーカー

こんにちは。しーげるです。

1月31日現在のNNWC式・かぶ1000式ネットネット株の1つに日亜鋼業 (5658)という東証スタンダード銘柄があります。

日亜鋼業は、線材加工製品メーカーで、付加価値が高い非市況型特殊線材製品に注力しています。

主な取扱製品は、

  • 普通線材製品(鉄線、亜鉛めっき鉄線、亜鉛・アルミ合金・マグネシウム合金めっき鉄線、着色塗装亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき異形コイル鉄筋)
  • 特殊線材製品(硬鋼線、ピアノ線、亜鉛めっき鋼線、亜鉛・アルミ・マグネシウム合金めっき鋼線、鋼平線、鉄平線、異形線、より線、結合コイル)
  • 鋲螺製品(トルシア形高力ボルト、高力六角ボルト、溶融亜鉛めっき高力ボルト)
  • 建材加工製品(各種土木・建築用加工品、ハイパープレメッシュ加工品、ワイヤージョイント)
  • 三次加工製品(獣害用防護柵、捕リックゲージ、バーブドワイヤー、ルーピングワイヤー)

などです。

日本製鉄(5401)の持分法適用会社で、主要取引先はメタルワン鉄鋼製品販売です。

日亜鋼業は、1月31日、2023年3月期第3四半期(4-12月)の決算を発表し、前年同期比で、売上高は10.0%の増収、営業利益は△14.2%の減益を計上しています。

この日亜鋼業は、ネットネット株投資家として、保有を継続できる銘柄でしょうか?

以下の6つの観点から、考慮してみました。

①NNWC式ネットネット株指数

当企業の資産内訳(NNWC式の計算式適用後)を見ると、現金預金が120億円、投資有価証券が117億円相当に達しています。

負債を見ると、直近の有利子負債倍率は0.13倍程度で健全な水準です。

高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は236億円です。3か月前と変わりません。

時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.53になり、現時点でNNWC式ネットネット株に該当します

なお、NNWC式に加えて、かぶ1000式でもネットネット株水準に達しています。

NNWCは拡大傾向にあります。

また、ネットネット株指数は、過去6年間で最も割安な水準に達しています。2017年にネットネット株指数は1.0を回復しているため、指数の回帰性に期待を持つことができます。

②売上高・営業利益・BPS

売上高は増加傾向にあります

営業利益は伸び悩んでいますが、1999年以降、営業赤字を計上した年度がない点は評価できます。

BPSは過去10年間で1.21倍に拡大しています。

③ROE

ROEは、好況期でも5%を超える水準に達することは稀です。

純利益は、2011年以外は黒字を計上しており、ある程度の収益性を確保しています。

④キャッシュフロー

2001年以降、営業キャッシュフローは安定してプラスで推移しています。また、フリーキャッシュフローも多くの年でプラス圏を維持しています。

キャッシュフローが比較的安定しているため、業績が順調に伸びていれば、増配や自社株買いなどの安定した株主還元策を期待することができそうです。

⑤配当

配当実績を見ると、安定して配当が支払われています。配当利回りは3.83%です。

⑥リスク

東日本大震災が生じた2011年3月の月間騰落率は+2.16%、コロナショックが発生した2020年2月から3月にかけての期間騰落率は△9.03%に留まっており、暴落耐性のある銘柄です。

普通線材は災害復旧需要があるため、復興需要銘柄とも言えます。

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません。

海外投資家は6.5%に留まっており、極めて少なく、直近株主総会決議の賛成割合は84%を超えていることから、アクティビストの介入余地の乏しい銘柄と言えます。

まとめ:

ネットネット株指数的には割安な銘柄です。資産内容も現預金が多く安定的ですし、業績も安定しています。

また、ネットネット株には珍しい低位株であり、カタリストが発生すれば、株価が急騰しやすい側面もあります。

そこで、個人的にはポートフォリオに含めておきたい銘柄の1つです。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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