こんにちは。しーげるです。
5月22日時点でのNNWC式ネットネット株候補の1つに東洋ドライルーブ(4976)という東証スタンダード銘柄があります。
東洋ドライルーブは、米ドライルーブ社と提携するコーティング被膜材メーカーです。多機能コーティング被膜専門メーカーとして自動車機器、電気・電子機器向けドライルーブ製品を製造する企業です。
5月15日、東洋ドライルーブは2023年6月期第3四半期累計(22年7月-23年3月)決算を発表しました。昨年同期比で、売上高は0.7%の増収、営業利益は△55.7%の減益を計上しました。
この東洋ドライルーブは、ネットネット株投資家として保有継続できる銘柄なのでしょうか?
この記事では、以下の6つの視点から検討してみました。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、45億円の現金預金を保有しています。3ヶ月前から3億円ほど減少しましたが、引き続きキャッシュの厚い財務内容です。



負債の内訳を見ると、有利子負債は9億円程度、有利子負債倍率は0.08倍で問題のない水準です。



高換金性資産から総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は42億円です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.74になり、NNWC式ネットネット株に該当していません。
過去6年間のNNWC式ネットネット株指数の推移を確認すると、割安な水準に達しています。



一方、NNWC(正味流動資産)の直近は目減り傾向にあります。



売上高は伸び悩んでいます。



営業利益も伸び悩んでいるものの、黒字を維持しており、本業での儲けを出し続けています。



BPSは、過去10年間で1.76倍に成長しています。



ROEは、好況期には7%超で推移しています。



2003年以降、最終黒字を維持している点は評価できます。



大半の年で、営業キャッシュフローはプラスを維持していますし、フリーキャッシュフローも大半の年でプラスを維持しています。



業績次第では、さらなる自社株買いや増配を期待したいところです。
現在の配当利回りは2.04%です。これまで減配したことはありません。



東日本大震災が発生した2011年3月の月間騰落率は△22.68%、コロナショックが生じた2020年2月から3月にかけての期間騰落率は△48.71%に達しており、暴落耐性の欠けた銘柄です。
買収防衛策は導入されていません。
海外の投資家割合は2.8%であり、海外アクティビストの介入余地は乏しいように思われます。
株価は過去3年間のほぼ中央値で推移しています。



現金預金の厚い割安株です。
収益性を保っている企業であり、3,100円前後を目指して保有継続しておきたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。