最近、NNWC式ネットネット株候補の1つに登場してきた銘柄に、出前館(2484)という東証スタンダード銘柄があります。
出前館は、飲食店出前仲介サイトを運営する企業です。
ネットネット株投資家として、購入対象となる銘柄なのでしょうか?
この記事では、次の6つの視点をチェックしてゆきます。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、684億円分の現金預金を保有しています。


負債の内訳を見ると、有利子負債がほとんど存在していません。



総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は613億円です。
時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.93になり、現時点ではNNWC式ネットネット株に該当していません。



過去6年間のNNWC式ネットネット株指数の推移を見ると、過去6年間で最も割安な水準に達しています。



NNWCは急増しています。



売上高は急拡大しています。



一方、営業利益は急減しています。



BPSも減少しています。



ROEが大きく低下しています。



営業キャッシュフローもフリーキャッシュフローも、著しく低下しています。



キャッシュフローが非常に悪化しているため、株主還元策の拡充を期待できません。
2020年以降、無配に転落しています。



日本全国でサービスを展開しているため、災害リスクの分散化は図られています。
買収防衛策は導入されていません。
海外投資家は23.7%に達しているものの、直近株主総会の決議における賛成割合は88%に達しており、アクティビストの介入余地は乏しいように思われます。
現金預金が厚く、バランスシート上は割安なバリュー株に見えます。しかし、業績は著しく悪化しており、各指標は資金を投じるには危険であることを示唆しています。
ネットネット株水準に達することがあっても、個人的にはポートフォリオに組み入れたい銘柄ではありませんでした。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。