ネットネット株の売却について:

はじめに:

投資は、単なる資産運用以上の意味を持つことがあります。最近、私はネットネット株の個別株を売却し、投資戦略を変更する決断をしました。この記事では、その背景にある三つの主要な理由について解説します。

  1. バリュートラップとリスク分散の難しさ: ネットネット株銘柄は、本来、市場価値よりも低く評価された銘柄を指しますが、最近はバリュートラップに陥っていない銘柄が減少し(NCAV式ネットネット株が50銘柄程度)、リスク分散を図ることが難しくなりました。このため、これらの株を売却する決断をしました。
  2. 株式市場の過熱感と個別株投資のリスク: 全体的に株式市場には過熱感が見られ、金利環境などから、中期的に株価が低迷する可能性があります。これまで、2015年のチャイナショックや2020年のコロナショックは運良く乗り越えられましたが、リーマンショックや東日本大震災のような事態が今後生じた場合、信用取引などを活用するマイルールでは資産を大きく減らす可能性が高いと判断しました。資産が増え、年齢も40代になり、失敗が許されない状況になっており、高いリスクを取ることが難しくなりました。
  3. 家族との時間と生活の満足度: お金のことだけではなく、家族との時間や満足度の高い生活を送ることが重要になりました。ネットネット株投資は有効な手法ですが、投資のこと以外のことにも貴重な時間を割きたいと思うようになりました。

新戦略: パーマネントポートフォリオへの移行

これらの理由から、金融資産全体をパーマネントポートフォリオ(株式、長期債、金、現金)で運用することにしました。この戦略は、市場の変動に対する安定性を提供し、私の新たなライフスタイルに合致します。

ネットネット株リストの更新中止:

投資していないものに関する情報提供は無責任であると考え、ネットネット株リストの更新を中断します。投資情報は、実践している戦略に基づいて提供するべきだと考えていますので、ネットネット株投資を再開する際には当ブログも再開させていただきます。

結論:

投資戦略は、市場状況、個人のリスク許容度、そしてライフスタイルに合わせて柔軟に変更する必要があります。今回の決断は、これらの要因を総合的に考慮した結果です。投資とは、資産運用だけでなく、生活の質と密接に関連していることを念頭に置き、これからも適切な戦略を追求していきます。

8 COMMENTS

ゆーゆー

個別株売却の経緯を記事にしていただきありがとうございます。

結論の部分とても刺さる言葉でした。
来年もしーげるさんにとって良い年であることを祈っております。

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諭吉の子

 株仲間の間でシーゲルさんは本当に凄いよね〜、と何時も話していました。
 これまで長きにわたり誠に有難うございました。
シーゲルさんの今後のご健勝とご多幸を祈念いたしております。

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青野菜

シーゲルさん、残念です。完全にこのブログに依存していました。
どうやってこれを算出していたかヒントをだしてもらえると助かります。四季報CDROMがあった時代では簡単だったのですが、なくなってからはネットネット株リストはこのブログに頼りっぱなしでした。

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Co

長い間お疲れ様でした。また新たな道での健闘を祈っております。

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rrr

今までありがとうございました。
以前、Twitterで「ネットネット株は赤字の株を買った方が統計的にパフォーマンスが高い」とおっしゃられていたと思うのですが、それはアメリカのデータなのでしょうか? もしそうなのであれば、もしかしたら日本だと違うのかもしれないな、なんてことを少し思ったりしました。

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