これからディープバリュー株に投資するなら・・・

これからディープバリュー株に投資する場合、どの銘柄を購入したら良いのか、そんな悩みをお持ちの方がいるかもしれません。

私個人はすでにディープバリュー株でポートフォリオを組んでいます。

しかし、これからポートフォリオを組むとしたら、ディープバリュー株の中で次のような特徴を持つ銘柄をターゲットにすると思います。

  1. 有利子負債自己資本比率が低い銘柄
  2. 海外売上高割合が高い銘柄
  3. 高配当銘柄
  4. 最終黒字を維持している銘柄
  5. 含み資産を持つ銘柄

その理由は以下のとおりです。

①有利子負債自己資本比率の低い銘柄

株式の投資判断とされる有利子負債自己資本比率とは、自己資本と有利子負債との比率を表したものです。

正味流動資産が厚いにもかかわらず、有利子負債を多く抱えている企業は、なんらかのネガティブな事情を抱えています。

好況期にはそのような問題が顕在化しないとしても、不況期には一気に問題が噴出し、業績が悪化することが多々あります。

したがって、景気後退局面が近づいていると考えられる場合には、有利子負債の多い銘柄は避けておいたほうが無難でしょう。

具体的な目安としては、有利子負債自己資本比率が20%を上回る銘柄は、投資を控えたいと感じています。

②海外売上高が高い銘柄

海外売上高の多い企業は、円安メリットを享受しやすいものです。

ただし、新興国の売上高が多い場合は、新興国の通貨安や不況の影響を被る可能性があるため、先進国の売上高割合が高いことが望まれます。

この特徴を有する銘柄に投資する場合には、企業が想定している為替レートを確認しましょう。

③高配当銘柄

ジェレミー・シーゲルが指摘するように、一般的に、高配当は暴落時の「プロテクター」としての役割を果たします。

これはディープバリュー銘柄においても当てはまり、「株安」時の下落幅を抑制することができます。

具体的には、4%以上の配当利回りを持つ銘柄を選びたいものです。

④最終黒字計上を維持している銘柄

過去の不況期に黒字を計上しているからといって、必ずしも次回の不況期にも黒字を計上できるとは限りません。

とはいえ、ある程度の不況耐性を持っているという推定が働きます。

個人的には、できれば過去24年間に最終赤字を計上していない銘柄、少なくとも2008-09年の金融危機時に最終赤字を計上していない銘柄を選びたいと考えています。

⑤含み資産を持つ銘柄

インフレ時には、現金預金の価値が下がってゆくことになります。

そのため、現金を多量に抱える銘柄は安全域が失われていくことが考えられますが、不動産を多く保有する銘柄、特に簿価に不動産時価が反映されていない含み資産銘柄は安全域を保ちやすいといえます。

まとめ

これら全ての特徴を持つディープバリュー株は存在しませんが、これから銘柄選択をしなければならないとしたら、上記のような特徴を幾つか持つ銘柄を選ぶことになると思います。

これらの要素を重視するのは、「株安」「円安」「インフレ」といった見通しを持っているためです。

もちろん、こうした見通しを持たない場合には、NCAV式ネットネット株を広く分散させて保有することになります。

個人的にも、今保有するディープバリュー銘柄を上記の特徴を持つ銘柄に寄せていきたいと考えています。

今後の銘柄選びの参考にしていただければ幸いです。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください