5月20日時点のNNWC式ネットネット株候補の1つに石油資源開発 (1662)という東証プライム銘柄があります。
石油資源開発は、原油・天然ガスの探鉱、開発、生産を行う資源開発大手企業です。
この石油資源開発は、ネットネット株投資家として、購入できる銘柄なのでしょうか?
この記事では、次の6つの視点をチェックしてゆきます。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、1472億円の現金預金、INPEX株など871億円分の投資有価証券を保有しています。


負債の内訳を見ると、有利子負債は5億円に留まっています。有利子負債倍率は0倍周辺に抑制されており、全く問題ありません。



総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は2406億円です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.67になり、現時点でネットネット株に該当していません。
過去6年間のNNWC式ネットネット株指数の推移を見ると、もっとも割安な水準に達しています。



また、NNWCも急拡大しており、バリュートラップに陥っている可能性はなさそうです。



売上高は増加傾向にあります。



1999年以降、営業黒字を維持しています。



BPSは7,000円程度で横ばい推移しています。



ROEは変動幅が大きくなっています。



営業キャッシュフローは多くの年でプラスを維持しています。
しかし、フリーキャッシュフローはマイナス圏に転落する年も見られます。



キャッシュフローがさらに安定すれば、配当などの安定した株主還元策を期待できます。
1999年以降、無配に転落したことはありません。配当利回りは4.94%です。



原油・天然ガス価格の変動リスクにさらされているほか、ロシア サハリン1プロジェクトに参画しているため、今後の原油・天然ガス価格の動向やウクライナ情勢次第によっては業績が著しく悪化する可能性があります。
買収防衛策を導入しています。
現金預金や投資有価証券を多く保有するNNWC式ネットネット株ラインに位置する銘柄です。
売上高・営業利益・NNWC・BPSは安定しています。また、4%台後半の配当利回りを誇っています。
国際情勢や資源価格の変動リスクにさらされているため、ポートフォリオに多くの割合を割くことは得策ではないように感じますが、ネットネット株水準では僅かに保有することを検討できる銘柄かもしれません。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。