こんにちは、しーげる(@siegel)です。
5月20日時点のNNWC式ネットネット株の1つに丸八ホールディングス (3504)という名証メイン銘柄があります。
丸八HDは、寝具の製造販売大手メーカーです。
この丸八は、ネットネット株投資家として、購入できる銘柄なのでしょうか?
この記事では、次の6つの視点をチェックしてゆきます。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、329億円の現金預金を保有しており、キャッシュリッチな企業です。



負債の内訳を見ると、有利子負債は90億円に留まっています。有利子負債倍率は0.2倍未満に抑制されており、問題のない水準です。



総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は293億円です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.43になり、現時点でネットネット株に該当しています。
2017年以降、売上高は減少傾向にあります。



2014年以降、営業黒字を維持しています。



BPSは3,000円程度で横ばい推移しています。



ROEは、1~3%台で推移し、効率性の低い企業です。



営業キャッシュフローはすべての年でプラスを維持しています。
しかし、フリーキャッシュフローはマイナス圏に転落する年も見られます。



キャッシュフローがさらに安定すれば、配当などの安定した株主還元策を期待できます。
2016年の上場以降、無配に転落したことはありません。配当利回りは3.93%です。



国内子会社の磐田工場や袋井リサイクルセンターは、南海トラフ巨大地震の津波浸水想定エリアに立地しています。
国内の工場は静岡県、賃貸用不動産は東京・横浜に集中しており、震災リスクに脆弱な企業のように感じます。
買収防衛策は導入されていません。
海外投資家の保有割合は3.2%に留まっており、株主総会決議の賛成割合も98%を超えています。したがって、アクチビストの介入可能性は乏しいように考えられます。
現金預金を多く保有する財務基盤の安定したNNWC式ネットネット株です。
売上高・営業利益・BPS・ROE・キャシュフローは魅力が乏しく、積極的な購入理由が見いだせません。
また、震災リスクに対しても脆弱です。
したがって、現在の水準で保有したい銘柄ではありません。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。