こんにちは、しーげる(@siegel)です。
NNWC式ネットネット株にシャルレ(9885)という東証スタンダード銘柄があります。
シャルレは、レディースインナーウエア販売会社です。子会社がウルトラファインバブル技術製品等(水回り製品/節水シャワーヘッド、水栓部品)の製造販売に携わっていることでも知られています。
5月13日、23年3月期が2.5億円の赤字に転落する見通しを発表しました。
昨年11月に868円まで急騰しましたが、5月16日終値で355円まで下がっています。
再び割安になってきたシャルレは、ネットネット株投資家として、引き続き保有できる銘柄でしょうか?
この記事では、次の6つの視点を中心にチェックしてゆきます。
目次
シャルレの資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、現金預金が132億円を占めており、非常に安定的です。



負債の内訳を見ると、有利子負債は1億円程度に留まり、有利子負債倍率は0.01で、まったく問題ありません。



僅かな借入金の利率も問題ありません。



総負債を除いたNNWC(正味流動資産)は129億円です。
時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は0.44になり、極めて割安なNNWC式ネットネット株に該当しています。



また、資産として現金預金のみを考慮するNetCash式でも、ネットネット株指数が0.58になり、国内唯一のネットキャッシュ株に該当しています。
過去6年間のNNWCの推移を見ると、微減傾向です。



NNWC式ネットネット株指数の推移を確認すると、コロナショック直後に相当する割安水準で推移しています。ただし、ネットネット株指数が1.0を上回ったことがなく、バリュートラップに陥っている可能性があります。



売上高は減少傾向です。



営業利益もまた低下傾向です。



1株純資産(BPS)も低迷しており、過去10年間で1.16倍に成長しているにすぎません。



ROEも低迷しており、収益性の低い銘柄です。



営業キャッシュフローもフリーキャッシュフローもしばしばマイナス圏に転落しています。



キャッシュフローが不安定であるため、増配や自社株買いなどの株主価値向上策の拡充を期待することは難しそうです。
1999年以降の配当実績があります。現時点での配当利回りは2.25%に留まっています。



本社や工場は、津波などの災害リスクの高い場所に立地しているわけではありません。
買収防衛策は導入されていません。
海外投資家の保有割合は12.1%に留まり、直近の株主総会での賛成割合は95%を超えているため、アクティビストの介入余地は乏しそうです。
ネットネット株指数が0.5を下回る極めて割安なNNWC式ネットネット株です。現金預金が非常に厚いため、日本市場で唯一のCashNet株(時価総額<現預金-負債)でもあります。
NCAV・売上高・営業利益・BPSは低下傾向にあり、ROEやキャッシュフローにも魅力はなく、バリュートラップに陥っている可能性は否めませんが、現預金が豊富な資産内容からすると、非常に割安に思えます。
大量に保有することは控えたいですが、ポートフォリオの一部に加えておきたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。