こんにちは、しーげる(@siegel)です。
ネットネット株の1つにタイガースポリマー (4231)という東証スタンダード銘柄があります。
家電用ホースでも高シェアを誇る、ホース・ゴムシート自動車用部品の大手メーカーです。
タイガースポリマー(4231)は、5月11日に決算を発表し、前年同期比で売上高が11.7%の増収、営業利益が11.1%の増益を計上しました。
このタイガースポリマーは、最新の財務データからして、引き続きホールドできる銘柄なのでしょうか?
あらためて、以下の5つの観点から、考慮してみました。
目次
当企業の資産内訳(NNWCの計算式適用後)を見ると、現金が110億円、売上債権が81億円を占めている一方、負債が140億円(内、有利子負債が29億円)となっています。



売上債権がやや多くなっています。海外売上高も多く、中国が16.0%、東南アジアが6.2%を占めていることから、やや注意が必要です。
負債は多いものの、有利子負債倍率は低水準であり、問題はありません。
また、借入金は0.45-0.52%の金利で借入れがなされており、健全です。



時価総額をNNWCで割ったネットネット株指数(P/NNWC)は、0.63になり、NNWC式ネットネット株に該当します。



過去6年間のNNWCの推移を見ると、微増傾向です。



また、NNWCネットネット株指数の推移を確認すると、過去6年で最も割安水準で推移しています。2018年頃までネットネット株指数が1.0以上で推移しており、バリュートラップに陥っている可能性は低いようです。



売上高は上昇トレンドをたどっています。



営業利益を見ると、1999年以降、赤字を計上したことがありません。



過去10年間で、BPSは1.73倍に成長しています。



ROEは、好況期には7%を超える水準に達しています。



営業キャッシュフローは安定してプラスで推移しており、フリーキャッシュフローもプラスを維持する年が多く見られます。



1998年以降、配当支払実績を持っており、無配に転落したことはありません。配当利回りは2.32%です。



買収防衛策を導入しています。
海外投資家の割合は6.8%に留まっており、アクティビストの介入による株主価値向上はあまり期待できない銘柄です。
今年2-3月に自社株買いを実施しており、今後も株主価値向上を図っていくことが期待されます。
ネットネット株指数的には割安で、営業利益率や純利益率が一定の水準を維持している点は評価できます。
買収防衛策を導入している点や中国や東南アジアの売上高比率がやや高い点は気になりますが、景気回復局面では、株価の回帰性に期待を寄せることができ、下値も極めて限定的であることから、個人的には、引き続き、ポートフォリオに組み入れておきたい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。