「最悪が起きないことを祈るだけというのは、文字通り最悪だ」

こんにちは、しーげる(@siegel)です。

日銀の元副総裁の中曽宏氏は、以前のTVインタビューで、「最悪が起きないことを祈るだけというのは、文字通り最悪だ」と述べていました。

このインタビューで、中曽氏は、リスク管理の基本は、

①常に最悪を想定する。
②可能な限りの対応策をあらかじめ考えておく。
③最善を祈る。
④最悪が現実になった場合は、考えておいた策を果断に勇気をもって実行する

というステップを踏むことだ、と語っていました。

現在、私は、国内ネットネット株を中心に投資を行い、損失リスクを抑えた投資を心がけていますが、上記の言葉を常に肝に銘じておきたいと思っています。

投資家として想定すべき「最悪」とは?

投資、特に、日本の株式市場には、株価低迷を招きかねないリスク要因として、次のようなものが挙げられます。

  1. 首都圏直下型地震と南海トラフ地震
  2. 財政問題

他にも数えられないほどのリスク要因がありますが、この2つはどちらも、生じる可能性が比較的高く、保有資産に回復不能なほどの深刻なダメージを与えるおそれがあるものです。

たとえば、首都圏直下型地震は、最悪の場合、死者2万3,000人、経済被害は95兆円に達し、今後30年間に70%の確率で起きると言われています。

また、南海トラフ地震は、最悪の場合、死者32万人、経済被害は220兆円を超え、今後30年以内に発生する確率は70%から80%と言われています。

死者18,000人、経済被害16兆9000億円と言われる東日本大震災と比べ、非常に甚大な被害が予想されています。

私もこの先30-40年程度は投資を続けたいと考えていますが、その短い投資人生の間に、ほぼ確実に、いずれかの巨大地震に見舞われることになります。下手したらダブルパンチもあり得ます。

現在のポートフォリオの銘柄を見ると、首都圏に本社を持つ企業は多くあります。

また、名証2部に上場する銘柄も多く保有しており、それらの企業の地盤は中京地区にあります。

したがって、現在保有する小規模なネットネット株企業の多くは、首都圏直下型地震や南海トラフ地震に極めて脆弱な状態に置かれています。

仮に震災によって事業がストップすれば、厚いNCAV(正味流動資産)はあっという間に蒸発してしまうでしょう。

もう一つ想定しておくべき「最悪」は、②日本の財政問題です。

日本の最新の財政状況については、たとえば、以下のような官民の作成資料に、切迫した事情が詳しく解説されていますので、ぜひご一読ください。

このような資料を読む限り、日本経済は窮地に追い詰められていることは明らかです。念願の「2%インフレ」をかなえたとしても、日銀が国債買い入れを停止すれば長期金利が維持できません。長期金利は上昇したら国家財政と日銀にダメージを与え、下落すれば金融システムに危機的な状況が生じてしまうため、「2%インフレ」目標が達成できようとできまいと、ただただ長期金利をゼロ近辺に固定すべく、「指値オペ」などを駆使して、一日も長く国債の買い入れを継続して時間稼ぎをすること以外、手段がなくなってしまっています。

このためメディアでは「永遠のゼロ」などと揶揄されていますが、このような政策がいつまでも続けられるわけがありません。しかも、そうこうするうちに、今年から「団塊世代」が揃って後期高齢者となりはじめ、医療介護の費用が凄まじいインパクトで国家財政を直撃し始めます。

このような社会情勢・経済情勢を考慮して、多くの識者が間もなく、日本経済のクラッシュが生じる可能性が極めて高いと警告を発している次第です。

なかには、MMTなどを論拠として「日本財政は破綻しない」という識者もいますが、そうした人々が必ずといってよいほど口にするのは、「日本人の個人資産があるから大丈夫」、「家庭内のお金の貸し借りと同じだ」ということです。しかし、そうした発言は、「いざとなったら国民から吸い上げる」ということで、企業や個人には強烈な資産課税が行なわれることを意味するものにすぎず、この場合も、大規模な経済不況に陥ることは確実視されています。

もちろん、こうした事態は生じてほしくありませんが、こうした「最悪」のケースを「常に想定しておく」ことは資産を保全する上で大切なことだと思います。

考えうる対応策とは

震災リスクと財政破綻リスクからすると、日本円や日本株だけに集中投資するのは危険だと考えています。

震災リスクへの対応だけを考慮に入れれば、株式の世界分散を図ることで十分かもしれません。

しかし、日本の財政問題が顕在化した場合は、世界中の株式市場に悪影響が及びますし、米国やEUの財政問題に飛び火する可能性があります。したがって、その場合は株式の世界分散ではリスク回避になりません。

また、財政破綻した場合は、①支出をカットする、②税収を増やす、③インフレで国債を減価させるという方策が採られるはずです。

現在、ゴールドETFを保有していますが、ETFという形では、(2)増税時の対応策にはならない可能性が考えられます。

そこで、個人的には、金などの実物資産を保有しておくことも検討してゆきたいと思っています。

もちろん、こうした「最悪」のケースがけっして現実に生じてほしくありませんし、発生しない可能性も残されています。

とはいえ、こうした対策を講じることにより、少なくとも、「最悪が起きないことを祈るだけという文字通り最悪」の状態は回避できると思います。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください