棚卸資産についての考え方

NCAV式のネットネット株について評価する際、資産として流動資産のみを評価します。

この流動資産は、大きく分けて、①現金、②売上債権、③棚卸資産の3つに分類することができます。

これら流動資産は,1年以内に現金化可能なものとされていますが、清算時に回収を期待できる金額には差異が生じます。

たとえば、①現金は、帳簿価格のまま回収することを期待できるはずです。

②売上債権は、多くの場合、全額回収することは困難です。特に、新興国での取引が売上高の多くを占める場合は簿価からある程度割り引かれた額の回収を期待することになります。

そして、正しく評価することが最も難しいのは、③棚卸資産です。

簿価をそのまま回収することを期待できる場合もあれば、簿価をまったく信頼できないケースもあるためです。

たとえば、銅や鉄鉱石などのコモディティが棚卸資産の大半である場合、売却額は簿価に近いものになるはずです。一方、在庫が昨シーズンの売れ残りのコートであるなら、誰かに引き取ってもらうために費用を負担する必要が生じる可能性さえあります。

つまり、棚卸資産がどんなものであるかによって、簿価が信頼できるかが大きく変わってくることになります。

棚卸資産のこうした特徴を考慮して、ネットネット株の購入を検討する際は、以下の点を確認するようにしています。

  1. 流動資産に占める棚卸資産の割合が、現金や売上債権よりも多くなっていないか?
  2. 棚卸資産の内容が、専門特化した製品ではないか?
  3. 過去数年間、棚卸資産が増えていないか?

上記の点を確認し、いずれかの項目が「NO」という答えになる場合には、極力投資対象にしないように注意しています。

その結果、必然的に、ポートフォリオには、現金や売上債権が厚い銘柄が多くなる傾向があります。

このように安全域を厚く保つために、棚卸資産の確認も欠かさないようにしています。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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