こんにちは、しーげる(@siegel)です。
かぶ1000式ネットネット株の1つに日本テレビ(9404)という東証1部銘柄があります。
この日本テレビは、最新の財務内容から、ネットネット株投資家として保有できる銘柄なのか、調べてみたいと思います。
以下の7つの要素を1つずつ確認してゆきます。
目次
日本テレビは、読売グループの民放大手企業です。
したがって、個人的に投資対象から外している不動産業・金融業銘柄には該当しません。
この記事では、日本テレビの同業他社として、フジサンケイグループのフジHD(4676)と民放キー局のTBS(9401)と比較します。
当企業の高換金性資産の内訳を見ると、有価証券が75%を占めています。



この有価証券には、リクルートホールディングスの2933万株などが含まれています。
負債の内訳を見ると、有利子負債は7%に留まっています。



流動資産から総負債を除いた正味流動資産は5212億円です。



時価総額を正味流動資産で割ったかぶ1000式ネットネット株指数は0.60になり、現時点でネットネット株に該当しています。



NNWC式でも、ネットネット株指数が1.0を下回っています。
NetCash | – |
NetQuick | – |
NCAV | 2.92 |
NNWC | 0.69 |
かぶ1000式 | 0.60 |
2020年以前は、ネットネット株指数が1.0以上に達しており、ネットネット株指数の回帰性に期待できそうです。



日本テレビの正味流動資産は増加傾向にあります。



売上高は微増傾向です。



日本テレビは、同業2社に水をあけられています。



営業利益の推移を見ると、1998年以降、営業黒字を維持しています。



同業2社と比較すると、日本テレビは高水準です。



過去10年間のBPSは、1.87倍に成長しています。



ROEは低下傾向です。その要因を探るため、資金効率の内容をデュポン分解してみます。



当期純利益率を見ると、1998年以降、最終黒字を維持しています。



一方、総資産回転率は0.4回を切っています。



財務レバレッジは1.25倍程度です。



ROEの向上のためには純利益率の改善が必要です。
2000年以降、営業CFはすべての年でプラスを維持しています。
また、フリーキャッシュフローは多くの年で、プラス圏をキープしています。



キャッシュフローが比較的安定しているため、業績が上向けば積極的な株主価値向上策を期待することができそうです。
2002年以降、無配年度はありません。



株価は、過去3年間の最安値水準から僅か9.8%程高い水準で推移しており、「底値圏」とみなすことができます。



買収防衛策は導入されていません。
また、汐留や番町エリアに賃貸用不動産を所有しており、237億円ほどの含み資産を有しています。
高換金性資産に投資有価証券を多く含むため、保有株式の低迷により資産価値が毀損する可能性がありますが、かぶ1000式のネットネット株指数的には割安です。下値余地は低く、ポートフォリオに加えておいても良い銘柄だと思います。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。