日水製薬(4550)の銘柄紹介 ― 新型コロナ関連の割安株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株候補の1つに日水製薬(4550)という東証1部銘柄があります。

日水製薬は、10月28日に2022年3月期第2四半期の決算を発表しました。昨年同期比で売上高が68.9パーセントの増収、営業利益が2.8倍の増益になりました。

この日水製薬は、ネットネット株投資家として、購入対象となる銘柄なのでしょうか?

この記事では、次の7つの視点をチェックしてゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

日水製薬は、日本水産の子会社で、臨床診断薬と産業用検査薬を扱う医薬品企業です。

したがって、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、臨床検査薬の中堅であるカイノス(4556)製薬中堅企業であるゼリア新薬(4559)を取り上げます。

②ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、関係会社預け金を含む現金預金が79%を占めています。

負債の内訳を見ると、有利子負債はありません

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は276億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.79になり、現時点でNCAV式のネットネット株に該当していません

なお、他の類型のネットネット株指数は以下のとおりです。

指数
Net Cash1.04
Net Quick0.87
NNWC0.82
かぶ1000式0.80
NCAV0.79

いずれの数式でも0.66を上回っているものの、NetCash式を除き1.0を下回っています。

③好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2020年以前は、ネットネット株指数が1.0を上回っており、指数の回帰性に期待を寄せることができそうです。

NCAVは過去10年間で拡大しています。

④過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

売上高は横ばい傾向です。

類似企業を比較すると、ゼリア新薬には劣後しています。

営業利益は、2015年以降、減少傾向にあります。

類似企業の営業利益率と比較すると、日水製薬の利益率低下が際立っています。

⑤好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で1株純資産が1.5倍以上成長しているか?

ROEは、2013年から15年にかけて7%を超えています。資本効率の課題をデュポン分解して探ってみます。

純利益率は、1998年以降、黒字を維持している点は評価できます。

総資産回転率は0.35回程度で推移しています。

財務レバレッジは1.1倍程度です。

ROEの改善には、純利益率の向上や総資産回転率の向上が課題です。

1株純資産は拡大傾向にありますが、過去10年間で1.33倍程度の拡大幅です。

⑥営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローは、プラスを維持しています。

一方、フリーキャッシュフローはマイナスに転落する年も見られます。

比較的、キャッシュフローは安定しているため、配当などの株主還元策を期待することができます。実際、1998年以降、無配に転落した年はありません。

⑦株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価は、過去3年間の最安値から9.5%程度上昇した水準で推移しているため、底値圏ということができそうです。

出典:SBI証券

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません。

日水製薬の全発行済株式の内53.69%を日本水産が保有しており、親子上場解消の期待がかかる銘柄です。

親会社の日本水産の現預金は147億円であり、時価総額219億円の日本水産の株式を直ちに買取ることはやや難しいのかもしれません。

ただし、日水製薬の配当利回りは4.12%であるため、完全子会社化により配当による外部への資金流出を防ぐというメリットは生じます。

まとめ:

流動資産に占める現金同等物の割合が高く最終黒字を維持し続けていることに加えて、親子上場解消の期待が掛かる銘柄であるため、株価急騰の思惑が出やすい銘柄です。

市場の暴落などにより、値下がりした局面では追加購入したい銘柄の一つです。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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