富士精工 (6142)の銘柄紹介 ― 割安な超硬工具メーカー

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

長い間、ネットネット株に名を連ねてきた富士精工(6142)という名証2部銘柄があります。

富士精工は、10/13(水)に、22年2月期第2四半期(3-8月)の決算を発表しました。売上高は前年同期比で24.1%の増収、営業利益は2.2億円の赤字から3.1億円の黒字を計上しています。

この富士精工は、ネットネット株投資家として、購入し得る銘柄なのでしょうか?

この記事では、次の8つの視点をチェックしてゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

富士精工は、トヨタ自動車向けを中心とする超硬工具専業メーカーです。

したがって、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、総合超硬工具の大手メーカーであるダイジェット工業(6138)と、ダイヤモンド工具最大手の旭ダイヤモンド工業(6140)を取り上げます。

②時価総額が100億円以下か?

10月12日(終値:1,360円)の時価総額は58.6億円で、値動きの軽い小型株です。

③ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、現金預金が48%を占めており、安定的です。

負債の内訳を見ると、有利子負債は19%です。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は110億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.53になり、現時点でネットネット株に該当しています

なお、NNWC式でも、かぶ1000式でもネットネット株に該当しています。

NC2.20
NQ0.86
NCAV0.53
NNWC0.54
かぶ10000.62

④好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2019年以前は、ネットネット株指数が1.0を上回っており、指数の回帰性に期待を寄せることができそうです。

NCAVは上昇傾向にあります。

⑤過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

1998年以降、売上高は緩やかな上昇傾向にあります。

類似企業を比較すると、他企業よりも売上高を順調に伸ばしています。

1998年以降の営業利益は、やや減少傾向で推移しています。

類似企業の営業利益率と比較すると、直近数年間は、他の会社よりもやや高めの営業利益率を維持していますが、低水準である点は変わりません。

⑥好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で自己資本が1.5倍以上成長しているか?

ROEは、好況期には、7%を超えて推移しています。資本効率の課題をデュポン分解して探ってみます。

過去24年間で3回ほど最終損失を計上しています。

総資産回転率は0.7回程度です。

財務レバレッジは1.4倍程度です。

ROEの改善には、純利益率の向上が必要不可欠です。

自己資本は、過去10年間で、73.1%拡大しています。

⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローは大半の年でプラスを維持しており、フリーキャッシュフローも2013年以降、プラス圏を維持しています。

このようにキャッシュフローが安定的であるため、配当などの安定した株主還元策を期待できます。

2010年と2011年は無配に転落しています。

⑧株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価は、過去3年間の最安値から7%しか上昇しておらず、ほぼ底値圏での推移です。

出典:SBI証券

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません。

まとめ:

キャッシュリッチなネットネット株です。

成長性は乏しい銘柄ですが、キャッシュフローは安定しており、企業価値向上に向けた施策を講じる余地がありそうです。

名証ディスカウントが効いて割安に放置されていますが、僅かなカタリストで水準訂正の生じる可能性を感じるため、ホールドしておきたい銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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