中部日本放送(9402)の銘柄紹介 ― 投資有価証券(TBS株)を大量保有する資産バリュー株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

NCAV式ネットネット株候補の1つに中部日本放送(9402)という名証1部銘柄があります。

この中部日本放送は、ネットネット株投資家として、購入対象となる銘柄なのでしょうか?

この記事では、次の8つの視点をチェックしてゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

中部日本放送はCBCテレビ・CBCラジオを中核とする認定放送持株会社です。

したがって、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、西日本の民放最大手の朝日放送HD(9405)と、福岡の民放RKBHD(9407)を取り上げます。

②時価総額が100億円以下か?

9月24日時点(終値:573円)の時価総額は151億円です。

③ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、現金預金が54%を占めています。

負債の内訳を見ると、有利子負債はわずか1%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は89.8億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は1.68になり、NCAV式ネットネット株には該当しません

なお、他の類型のネットネット株指数は以下のとおりです。

指数
Net Cash
Net Quick3.0
NNWC0.65
かぶ1000式0.72
NCAV1.68

TBS株を238万株保有するなど大量の投資有価証券が計上されているため、NNWC式のネットネット株指数は0.65となり、非常に割安です。

④好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2018年以前は、NCAV式ネットネット株指数が4.0を上回っており、指数の回帰性に期待を寄せることができそうです。

また、NNWC式のネットネット株指数は2018年以前に1.0以上で推移しており、バリュートラップに陥っている可能性は低そうです。

NCAVは、2018年以降は上昇傾向にあります。

⑤過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

売上高は減少傾向にあります。

類似企業の売上高推移を比較すると、RKBと朝日放送に大きく劣後しています。

営業利益は低迷しており、「経済的な堀」が埋まりつつあります。

類似企業の営業利益率と比較しても、朝日放送やRKBに劣後しています。

⑥好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で自己資本が1.5倍以上成長しているか?

ROEは、1998年を最後に、7%を超過したことはありません。資本効率の課題をデュポン分解して探ってみます。

過去24年間で、2002年と2009年に2回の最終損失を計上しています。

総資産回転率は0.4回程度で推移しています。

財務レバレッジは1.3倍程度に抑制されています。

ROEの改善には、総資産回転率の向上が不可欠です。

自己資本は拡大しており、過去10年間で34%増加しています。

⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローはプラス圏をキープしています。フリーキャッシュフローも、多くの年でプラス圏で推移しています。

キャッシュフローが安定的であるため、配当などの株主還元策の拡充を図ることは期待できそうです。

1998年以降、増配傾向にあります。

⑧株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価は、過去3年間の最安値から36.9%程度上昇した水準で推移しているため、「底値圏」とは言えません。

出典:SBI証券

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません

竹田和平さんが創業した竹田本社が第2位株主です。

まとめ:

NCAV式ネットネット株指数的には割安ではありませんが、投資有価証券を大量に保有しており、NNWC式ネットネット株に該当しています。

売上高や営業利益の推移、ROE的には魅力は乏しいですが、キャッシュフローは安定しており、企業価値を向上させる余力のある銘柄です。

市場の暴落時などに購入を検討することができるかもしれません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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