大森屋(2917)の銘柄紹介 ― ネットネット株となっている食品株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株の常連銘柄に大森屋(2917)というJASDAQ銘柄があります。

この大森屋は、ネットネット株投資家として、購入し得る銘柄なのでしょうか?

以下の8つの観点から、考慮してみました。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

大森屋は、のりを製造販売企業で、コンビニ向けの加工のりで高シェアを誇っています。

したがって、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、水産練り製品を扱うあじかん(2907)、コンビニ向け漬物を扱うピックルス(2925)を取り上げます。

②時価総額が100億円以下か?

9月1日(終値:812円)の時価総額は41.4億円で、理想的な超小型株です。

③ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、棚卸資産が64%を占めており、流動資産の質に注意が必要です。

負債の内訳を見ると、有利子負債は33%です。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は73.5億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.56になり、現時点でネットネット株に該当しています。

④好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2016年以降、ほぼ常にネットネット株に沈んでおり、バリュートラップに陥っているように見受けられます。

NCAVは拡大傾向にあります。

⑤過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

売上高は、170億円前後で横ばいで推移しています。

類似企業と比較すると、売上高の伸びはピックルスに遠く及びません。

営業利益は1998年以降、赤字に転落したことはありませんが、緩やかな下降トレンドをたどっています。

類似企業の営業利益率と比較すると、ピックルスが高収益であり、大森屋は2%前後で低迷しています。

⑥好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で自己資本が1.5倍以上成長しているか?

ROEは7%を超える水準に達していません。資本効率の問題点をデュポン分解して探ってみます。

純利益率は1%程度の水準で推移しています。しかし、1998年以降、2015年を除いて、最終赤字を計上していない点は評価できます。

総資産回転率は1.4回程度です。

財務レバレッジは1.2-1.3倍程度です。

資本効率性の向上のためには、純利益率のさらなる上昇が必要です。

自己資本は順調に伸びています

⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローがマイナスに転落する年や、フリーキャッシュフローがマイナスに転落する年度が多くあります。

このようにキャッシュフローが不安定であるため、配当や自社株買いなどの安定した株主還元策を期待できません。

しかし、1997年以降、安定した配当支払実績を持っています。

⑧株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価は、過去3年間安値からは31.6%程高い水準にあり、底値圏とは言えません。

出典:SBI証券

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません。

まとめ:

ネットネット株指数的には割安ですが、バリュートラップに陥っている可能性の高い銘柄です。

流動資産のうち、棚卸資産の割合が大きくなっていることや、ROEが低いこと、キャッシュフローが不安定であることなども懸念点です。

上記の点からすると、無理にポートフォリオに組み入れたい銘柄ではありません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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