シャルレ (9885)の銘柄紹介 ― 現金潤沢なネットネット株は買い?

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株の1つにシャルレ(9885)という東証2部銘柄があります。

シャルレは、8月10日に2022年3月期第1四半期(4-6月)の決算を発表し、売上高は昨年比32.2%の増収、営業益は5.4億円の損失から3.8億円の利益へと黒字転換しました。

このシャルレは、ネットネット株投資家として、引き続き保有対象となる銘柄なのでしょうか?

結論を申し上げると、保有を継続しておきたい銘柄」です。

なぜ、そのような結論に至るか、1つずつ確認してゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

シャルレは、女性下着や化粧品の訪問販売を手掛ける企業です。

したがって、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、女性用体型補整用下着メーカーのMRKホールディングス(9980)と婦人下着最大手のワコールホールディングス(3591)を取り上げます。

②時価総額が100億円以下か?

シャルレの時価総額(8月13日現在)は70億円で、理想的な小型株です。

③ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、現預金が74%を占めており、非常に安定的な資産内容です。

負債の内訳を見ると、有利子負債は7%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は128.6億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.54になり、現時点(8/13時点)でネットネット株に該当しています。

④好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2016年以降、常にネットネット株状態で推移している万年ネットネット株です。

NCAVは2016年以降、減少傾向にあります。

⑤過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

売上高は低迷しています。

類似企業と比較すると、ワコールやMRKに大きく劣後し、1998年の25%程度の売上高に留まっています。

営業利益も減少傾向にあり、経済的な堀が埋まりつつあります。

類似企業の営業利益率と比較すると、インナー業界全体が苦戦しているとはいえ、2021年のシャルレは著しい落ち込みを見せています。

⑥好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で自己資本が1.5倍以上成長しているか?

ROEは大きく変動しています。資本効率の課題をデュポン分解して探ってみます。

2017年以降の純利益率は、1%台に落ち込んでおり、2021年は▼9.7%でした。

総資産回転率は低下傾向にあり、0.8回を下回っています。

財務レバレッジは1.1倍程度に抑制されています。

このようにシャルレのROE改善には、純利益率と総資産回転率の向上が欠かせません

自己資本は低下傾向にあります。

⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローはマイナスに転落する年があり、フリーキャッシュフローもマイナスの年度があります。

キャッシュフローが不安定であるため配当などの安定した株主還元策を期待することが困難です。実際、減配傾向です。

⑧株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価(8/13終値435円)は、過去3年間の安値水準よりも47%高めで推移しており、底値圏にあるとは言えません。

その他の特記事項

買収防衛策は導入されていません。

まとめ:

直近で値上がりしているため買い場とは言えないかもしれませんが、ネットネット株指数的には未だに割安です。

また、現預金が潤沢である点は魅力的です。

もっとも、売上高や営業利益は低迷しており、ネットネット株指数は過去5年間で1.0水準を回復しておらず、バリュートラップに陥っている可能性があります。

資本効率性も悪く、キャッシュフローも不安定であるため、株主還元といったカタリストを期待することも困難です。

とはいえ、資産価値と株価は著しく乖離しているため、創業家によるMBOという微かな可能性に期待を抱きながら、「保有を継続しておきたい銘柄」となります。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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