加藤製作所(6390)の銘柄紹介 ― 割安なクレーン大手メーカーは買いか?

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株の1つに加藤製作所(6390)という東証1部銘柄があります。

加藤製作所は、8月6日に2022年3月期第1四半期(4-6月)の決算を発表し、売上高は昨年比26.9%の増収、営業益は7.1億円の赤字から6.4億円の赤字に縮小しました。

この加藤製作所は、ネットネット株投資家として、ホールドできる銘柄でしょうか?

下記の購入基準に該当するか、1つずつ確認してゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

加藤製作所は、建設用油圧クレーン大手メーカーです。

そのため、不動産業や金融業銘柄ではありません

この記事では、比較対象銘柄として、建設用クレーン世界トップ級のタダノ(6395)と建設機械中堅メーカーの竹内製作所(6432)を取り上げてゆきます。

②時価総額が100億円以下か?

加藤製作所の時価総額は106億円です。

③ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、棚卸資産が43%を占めており、注意が必要です。

負債の内訳を見ると、有利子負債は69%に達しています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は213.8億円です。

棚卸資産が多く、有利子負債も多い企業であるため、NCAV(正味流動資産)の質は良くありませんが、時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.49になり、現時点でネットネット株に該当します。

④好況期にネットネット株指数は1.0を回復しているか?NCAVは縮小していないか?

2019年以前はネットネット株指数が1.0を上回っており、指数の回帰性に期待を寄せることができます。

NCAVは200億円程度で踏みとどまっています。

⑤過去20年間の売上高・営業利益は同業他社と比較して縮小していないか?

売上高は減少トレンドにあるわけではありません。

類似企業と比較すると、竹内製作所の一人勝ちの様相です。

営業利益がマイナスに転落することも多く、シクリカル銘柄の特徴が出ています。

類似企業と比較すると、竹内製作所・タダノに劣後しており、加藤製作所の持つ「経済的な堀」が埋まってきている懸念が生じます。

⑥好況期のROEが7%以上あり、直近10年間で自己資本が1.5倍以上成長しているか?

好況期には、ROEが7%を超えています。資本効率の課題をデュポン分解して探ってみます。

当期純利益の変動幅が大きく、好況期には5%前後で推移するものの不況期には▼10%程度にまで悪化しています。

総資産回転率は低水準で、0.5回程度に留まっています。

財務レバレッジは2.3倍程度で推移しています。

不安定な純利益率の推移が、不安定なROE推移に直結しています。

自己資本は拡大しています。

⑦営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローがプラスを維持しているか?

営業キャッシュフローはマイナスの年度が多くなっており、フリーキャッシュフローも周期的にマイナスに転落しています。

このようなキャッシュフローでは、配当などの安定した株主還元策も危ういものになりかねませんが、現時点で配当が支払われています。

⑧株価は過去3年間の底値圏にあるか?

現在の株価は900円前後であり、コロナショック時の底値水準で推移しています。

出典:SBI証券

その他の特記事項

継続企業の前提に重要事象等の記載がある企業である点に注意が必要です。

買収防衛策は導入されていません

まとめ:

棚卸資産が多く、有利子負債が多い企業であるため、NCAV(正味流動資産)の質が良くないことや、キャッシュフローが乱れている点は大いに気がかりですが、ネットネット株指数が0.5を下回っている水準は極めて割安と言えます。

今後、東証の市場再編の影響や今後の景気動向を見守りつつ、ポートフォリオの一部に加えることは許容される銘柄だと考えています。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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