中央紙器工業 (3952)の銘柄紹介 ― トヨタ系の段ボールメーカーは買いか?

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株ランキングに時折、顔を出す銘柄に中央紙器工業 (3952)という名証2部銘柄があります。

この中央紙器工業はネットネット株投資家として保有できる銘柄なのか、調べてみたいと思います。

以下の5つの要素を1つずつ確認してゆきます。

①業種

中央紙器工業は、東海地盤のトヨタ系段ボールメーカーです。

したがって、個人的に投資対象から外している不動産業・金融業銘柄には該当しません。

この記事では、中央紙器工業の同業他社として、家電向けの段ボールメーカーであるダイナパック(3947)と、 自動車向けダンボール製品も扱う大村紙業(3953)と比較してゆきます。

②企業規模

時価総額は59億円で、材料に対して非常に反応しやすい超小型株です。

売上高は2008年をピークに減少傾向です。

中央紙器は、同業のダイナパックや大村紙業と比較しても苦戦しています。

※ダイナパックのみ前年12月の数値

1998年以降の営業利益推移を見ると、営業損失を計上した年はありませんが、2011年をピークに減少しています。

同業2社と比較すると、中央紙器の営業利益率は目立って低下傾向にあることは気がかりです。

過去10年間の自己資本は、1.57倍に成長しています。

③割安性

当企業の流動資産の内訳を見ると、現預金が74%を占めており、非常に安定的です。

負債の内訳を見ると、有利子負債はありません

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は88億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.67になり、現時点ではぎりぎりネットネット株に該当していません

ちなみに、同業2社のネットネット株指数を調べると、ダイナパックは負債が流動資産を上回って指数が負の値であり、大村紙業の指数は1.01と、中央紙器の割安度は突出しています。

続いて、中央紙器のNCAVの過去10年間の推移を見ると、上昇傾向にあります。

2016年以降、ネットネット株指数が1.0以上に回帰したことがなく、バリュートラップに陥っている可能性を感じさせます。

現在のところ1,100円台で推移しており、過去3年間の底値圏とは言えません。

出典:SBI証券

このようにネットネット株指数的にも株価的にも「買い時」とは言えない中途半端な水準です。

④資本効率性

2011年以降、ROEは低下傾向にあり、資本効率性は悪化しています。その要因を探るため、資金効率の内容をデュポン分解してみます。

当期純利益率を見ると、1999年以降損失を出していない点は評価できますが、近年は減益傾向にあります。

一方、総資産回転率は70%を切っています。

財務レバレッジは1.1~1.2倍に抑制されています。

純利益率や総資産回転率の改善が期待されます。

⑤株主還元

フリーキャッシュフローがプラスで推移しています。

また、営業CFもプラスで推移しており、毎年、本業での儲けが出ていることを示唆しています。

一方、財務CF・投資CFともにマイナスで推移しており、健全な状態が保たれています。

配当実績を見ると、安定して配当が支払われています。

配当利回りは3.52%であり、同業2社と比較すると配当性向が高めであるため、増配余力は乏しいかもしれません。

買収防衛策は導入されていません

株主構成を見ると、トヨタ自動車が22.9%、BBHフィデリティ・ロープライスドストックファンドが7.9%の株式を保有しています。

まとめ

同業他社と比較して、売上高・営業利益が伸び悩んでいます。

また、ネットネット株指数的にも、株価的にも特別な割安感はなく、バリュートラップに陥っている可能性を感じさせます。

また、資本効率性の観点からも、キャッシュフローの観点からも、他のカタリストを期待する要素を見い出せませんでした。

キャッシュリッチ銘柄であり安定的な銘柄ですが、利益幅を取るためには、もう少し下の株価水準で購入したい銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

2 COMMENTS

川下浩平

毎日、シーゲルさんの分析、調査手法など勉強させていただいております。

以前、サンセイの調査依頼をしたものです。

今回もできたら9385 ショーエイコーポレーションを分析、調査して欲しいです。

お手数ですがよろしくお願いします

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Siegel

いつもありがとうございます。
ショーエイコーポレーション(9385)の件、承知いたしました!

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