中北製作所 (6496)の銘柄紹介 ― 船舶をメインとするバルブメーカー

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

最近、株価が下がってきたネットネット株の1つに中北製作所 (6496)という東証2部銘柄があります。

この中北製作所はネットネット株投資家として保有できる銘柄なのか、調べてみたいと思います。

以下の5つの要素を1つずつ確認してゆきます。

①業種

中北製作所は、バルブ中心の流体制御装置メーカーで、船舶・発電プラント・製鉄・化学分野向けの流体制御システム製品を製造・販売しています。

したがって、個人的に投資対象から外している不動産業・金融業銘柄には該当しません。

この記事では、中北製作所の同業他社として、舶用ディーゼル機関専業メーカーのジャパンエンジンコーポレーション (6016)と、中小型舶用エンジンの老舗メーカーである阪神内燃機工業 (6018)と比較してゆきます。

②企業規模

時価総額は99.9億円で、材料に対して反応しやすい小型株です。

売上高は横ばいの状態が続いています。

船舶製造業界全体が厳しい環境に置かれているようで、同業のジャパンエンジンや阪神内燃機も売上高が伸び悩んでいます。

営業利益も伸び悩んでいますが、営業黒字を維持しています。

同業2社と比較すると、営業損失を計上しておらず、不況耐性のある銘柄と言えそうです。

自己資本は順調に拡大していますが、成長幅は1.23倍に留まっています。

売上高・営業利益・自己資本ともに成長幅は控えめですが、同業2社と比較すると、不景気に比較的強い銘柄と言えます。

③割安性

当企業の流動資産の内訳を見ると、売上債権が33%を占めています。しかし、海外売上高比率が15.2%に留まっているため、安全性に大きな問題はありません。

負債の内訳を見ると、有利子負債は24%です。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は161.6億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.62になり、現時点でネットネット株に該当します

ちなみに、同業のネットネット株指数を調べると、ジャパンエンジンが1.52、阪神内燃機が1.42となっており、中北製作所の割安度は突出しています。

続いて、中北製作所のNCAVの過去10年間の推移を見ると、上昇傾向にあります。

2016年以降、ネットネット株指数が1.0以上に回帰したことがなく、バリュートラップに陥っている可能性を感じさせます。

5月以降、株価が下がっているとはいえ、過去3年間の底値圏とは言えません。

このようにネットネット株指数的には割安ですが、株価水準からは割安とまでは言えない水準です。

④資本効率性

ROEは低下傾向にあり、資本効率性は悪化傾向です。その要因を探るため、資金効率の内容をデュポン分解してみます。

当期純利益率を見ると、1998年以降損失を出しておらず、増益傾向にあります。

一方、総資産回転率は70%程度に留まっています。

財務レバレッジは1.3倍程度に抑制されています。

総資産回転率を上げることが課題と言えそうです。

⑤株主還元

フリーキャッシュフローがプラスで推移しています。

また、営業CFがプラスの年も多く、本業での儲けが出ていることを示唆しています。

一方、財務CF・投資CFともにマイナスで推移しており、健全な状態が保たれています。

配当実績を見ると、減配の年もありますが、配当そのものは支払われています。

配当利回りは3.84%であり、同業2社と比較すると配当性向が高い傾向が続いているため、増配余力は乏しいかもしれません。

買収防衛策は導入されていません。また、アクティビストの大量保有もないようです。

まとめ

同業他社と比較して、売上高・営業利益・自己資本の伸びは控えめです。

また、ネットネット株指数は割安ですが、株価水準の観点からは特別な割安感はなく、バリュートラップに陥っている可能性を感じさせます。

また、資本効率性の観点からも、キャッシュフローの観点からも、他のカタリストを期待する要素は見い出せませんでした。

損失を出す可能性は低い銘柄ですが、積極的に買いに行く株価水準でもなく、もう少し下の水準で購入したい銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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