今仙電機製作所 (7266)の銘柄紹介 ― 割安な自動車部品銘柄

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

最近、ネットネット株圏を出入りしている銘柄の1つに、今仙電機製作所 (7266)という東証1部上場企業があります。

この今仙電機はネットネット株投資家として保有できる銘柄なのか、調べてみたいと思います。

以下の5つの要素を1つずつ確認してゆきます。

①業種

今仙電機は、自動車のシート機構部品のアジャスターやランプ等の自動車部品メーカーです。

したがって、個人的に投資対象から外している不動産業・金融業銘柄には該当しません。

この記事では、今仙電機の同業他社として、独立系自動車部品メーカーのニッパツ(5991)、独立系の自動車シート専門メーカーであるタチエス(7239)と比較してゆきます。

②企業規模

時価総額は164億円です。

売上高は増加傾向にありますが、直近数年間は伸び悩んでいます。

同業のニッパツやタチエスと比較して、売上高の伸びは緩慢です。

営業利益は2021年に損失を計上しており、減少傾向にあります。

同業2社と比較すると、2012年以降ニッパツには劣後しているものの、この数年タチエスよりも良い営業利益率をマークしています。

自己資本は過去10年間で1.56倍に拡大しています。

同業他社と比較して売上高の伸びは緩慢であり、営業利益と自己資本の伸びも今ひとつです。

③割安性

当企業の流動資産の内訳を見ると、売上債権が42%を占めています。海外売上高比率が58.5%に達しているため、安定性にやや不安を覚えます。

負債の内訳を見ると、有利子負債は27%です。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は223億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.74になり、現時点でネットネット株に該当しません

ちなみに、同業2社のネットネット株指数は、タチエスは3.48、ニッパツは6.09となり、今仙電機の割安度は突出しています。

続いて、今仙電機のNCAVの過去10年間の推移を見ると、拡大傾向にあります。

2019年以前はネットネット株指数が1.0以上に達しており、株価の回帰性に期待を寄せることができそうです。

700円前後の現在の株価水準は、過去3年間の底値圏まであと一歩の水準です。

このようにネットネット株指数、株価から見て、割安とまでは言えない水準です。

④資本効率性

ROEは低下傾向にあり、2015年以降は、好況期でも7%に達していません。資金効率の内容をデュポン分解して探ってみます。

当期純利益率は3%に達しておらず、低水準です。

一方、総資産回転率は100%を超過しており、効率性はまずまずです。

財務レバレッジは1.5倍程度に抑制されています。

こうして見ると、低水準に沈む純利益率に課題があるように思えます。

⑤株主還元

フリーキャッシュフローは3%を挟んで変動しています。

2005年以降、営業CFはしっかりプラスを維持しているので、本業で儲けが出ていることが分かります。

投資CFに対する営業CFの割合は2013年以降100%を超えており、設備投資に見合った価値創造力が発揮されています。

財務CFはほとんどの年でマイナスになっているため、経営上必要なキャッシュを稼いでいる上、配当などの株主還元が行われていることを伺えます。

2021年の財務CFがプラスになっているのは、長期借入が行われているためです。

配当実績を見ると、2020年から減配が続いています。

配当利回りは2.85%であり、減配も続いているため、配当によるカタリストは発動しにくい銘柄です。

買収防衛策は導入されていません。また、アクティビストの大量保有もないようです。

まとめ

同業他社と比較して、売上高・営業利益は控えめな水準であり、自己資本の伸びも緩慢です。

また、ネットネット株指数や株価水準の観点からも特別な割安感はありません。

資本効率性の観点からも、キャッシュフローの観点からも、特定のカタリストを期待する要素を見い出せませんでした。

同業2社よりも魅力的な会計内容であることは確かですが、現在の株価水準では保有しにくい銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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