日産車体(7222)の銘柄紹介 ― 日産系の車両組立会社は買いか?

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット候補の中に日産車体 (7222)という東証1部上場銘柄があります。

この日産車体は、ネットネット株投資家として保有し得る銘柄なのでしょうか?

以下の5つの要素を1つずつ確認してゆきます。

①業種

日産車体は、日産系の車両組み立て会社で、RV・SUV・商用車を主体としています。

したがって、個人的に投資対象から外している不動産業・金融業銘柄には該当しません。

②企業規模

時価総額は1160億円で、ネットネット株界隈では規模の大きい企業です。

売上高は減少傾向にあります。

自己資本は拡大傾向にあるものの、過去10年間では17%の増加に留まっています。

時価総額は高めであるうえ、売上高や自己資本が伸び悩んでいます。

③割安性

当企業の流動資産の内訳を見ると、預け金を含む現金預金が60%を占めています。この預け金は、日産グループファイナンス㈱に対するものです。

負債の内訳を見ると、リース債務を含む有利子負債は5%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は1249億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.93になり、現時点でネットネット株には該当していません

続いて、NCAVの過去10年間の推移を見ると、拡大傾向にあります。

2016年以降、ほぼ常時ネットネット株指数1.0(グレーの線)以上で推移しているため、指数が1.0未満の水準では株価回復力に期待を寄せることができそうです。

700円台前半の現在の株価水準は、過去3年間の底値圏と言えます。

出典:SBI証券

このようにネットネット株指数からすると割安であるとはいえませんが、過去のネットネット株指数や株価水準に照らすとまずまずの割安水準に達しています。

④資本効率性

自動車関連銘柄ということもあり、ROEは変動幅が大きくなっています。資金効率の問題点をデュポン分解して探ってみます。

当期純利益率は1%前後で推移しており、適正な金額で受注できているのか疑問が生じます。

総資産回転率は150%程度であり、効率性が悪化しています。

財務レバレッジは1.5倍程度に抑制されています。

こうして見ると、純利益率が非常に低いうえに、総資産回転率も低下しているために、資本効率性が低水準に留まっていると考えられます。

⑤株主還元

フリーキャッシュフローがプラス圏で推移しており、株主還元余力があるように感じられます。

最近では2018年に自社株買い実績を持っています。しかし、現在の現金同等物の大半は預け金であるため、自社株買いの実施を期待することは難しいかもしれません。

また、配当性向の推移から見ても、継続的な増配余力は乏しそうです。

なお、日産が43%の株式を保有しています。

また、旧村上ファンド関係者が運営する投資会社エフィッシモ キャピタル マネージメントが25.57%の株式を保有しており、今後の動向に要注目です。

買収防衛策は導入されていません

まとめ

自動車関連銘柄であるため、景気動向によって株価が大きく変動するシクリカル銘柄です。

企業規模はネットネット株にしてはやや大きめの銘柄であり、売上高や自己資本の推移は伸び悩んでいます。

また、ネットネット株指数的な魅力は乏しい銘柄です。

しかも、純利益率が低いうえに、総資産回転率も低下しているために、資本効率性が低水準に留まっています。

また、預け金を除く現金余力が乏しいため、株主還元策が積極的に講じられることも期待できません

とはいえ、アクティビストが大量保有する銘柄でもあり、この動きがカタリストとなる可能性も低くないように思います。したがって、ネットネット株には該当しませんが、分散銘柄の一つとしてポートフォリオに加えてもよいかもしれません。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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