アサックス(8772)の銘柄紹介 ― 不動産担保ローンを扱う金融系ネットネット株

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株リストにアサックス(8772)という東証1部上場企業があります。

アサックスは、4月26日に2021年3月期の決算を発表しました。売上高は1.5%の増収、経常益は2.3%の増益となりました。

このアサックスは、ネットネット株投資家として、投資対象になる銘柄でしょうか?

下記の購入基準に該当するか、1つずつ確認してゆきます。

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?

当企業は、居住用不動産を担保に事業性ローン提供する企業であり、金融関連銘柄に該当します。

②ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?

当企業の流動資産の内訳を見ると、その他流動資産(営業貸付金)が93%を占めています。独自ノウハウで低貸倒率を誇っているとはいえ、やや不安が残る流動資産内容です。

負債の内訳を見ると、有利子負債が94%に達しています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は388億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.59になり、ネットネット株に該当します。

③過去10年間の売上高・EPS・NCAVが下降トレンドをたどっていないか?

売上高は、2008年以降、60億円前後で推移しています。

EPS(1株当たり利益)は80円前後で推移しています。

NCAVは一貫して上昇しています。

④好況期のROEが7%以上あり、直近10年間でBPSが2倍近く成長しているか?

2005年以降のROEの推移を見ると、2008年には12%台、2016年~17年は9%台に達しています。

BPSは一貫して拡大しており、2011年以降に限っても1.98倍に成長しています。

⑤好況期にネットネット株指数1.0を回復しているか?

2016年から2017年にかけての業績好調な時期を含めて、ネットネット株指数は0.66以下で推移しており、ネットネット株指数1.0を回復することはできていません。

⑥時価総額は100億円以下か?

時価総額は229.2億円です。

⑦流動比率が150%以上、かつ、有利子負債自己資本比率が50%未満であるか?

流動比率は501.7%で問題ありません。

しかし、有利子負債自己資本比率は99.7%に達しています

⑧株価は過去3年の底値圏にあるか?

過去3年間の週足チャートですが、現在の株価は過去3年の高値圏に位置しています。

その他の特記事項

大株主名簿を確認すると、第7位株主に光通信、第9位にBBHフィデリティ・ロープライスドストックファンドが名前を連ねています。

また、買収防衛策は導入されていません

しかし、株主優待としてQUOカードを配っている点はマイナス評価です。

株主数の維持という大義があるのかもしれませんが、優待目当ての個人株主を増やし、海外投資家の買収を防ぐという隠れた意図があるのかもしれません。

まとめ

①不動産業・金融業銘柄に該当しないか?
②ネットネット株指数[時価総額/正味流動資産(NCAV)]が0.66以下か?OK
③過去10年間の売上高・EPS・NCAVが下降トレンドをたどっていないか?OK
④好況期のROEが7%以上あり、直近10年間でBPSが2倍近く成長しているか?OK
⑤好況期にネットネット株指数1.0を回復しているか?
⑥時価総額は100億円以下か?
⑦流動比率が150%以上、かつ、有利子負債自己資本比率が50%未満か?
⑧株価は過去3年の底値圏にあるか?

ネットネット株指数的には割安ですが、2016年以降継続してネットネット株圏に沈んでいるため、株価回帰の見通しが立ちません時価総額が比較的大きいこと、有利子負債自己資本比率が100%近いこと、株価が高値圏にあること、株主優待(QUOカード)などもネットネット株投資家としてはマイナス要因です。

したがって、残念ながら、私個人のもつロジックでは、引き続き、ポートフォリオに組み込むことのできない銘柄です。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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