こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
少し前までネットネット株だった銘柄に、SECカーボン (5304)という東証2部上場銘柄があります。
SECカーボンは、独立系炭素製品の大手メーカーで、アルミニウム製錬用の黒鉛電極においての世界シェアは5割と圧倒的なシェアを誇っています。個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。
2月12日に発表された第3四半期決算は、売上高が昨年同期比▼41.9%の減収、最終益が▼75.2%の減益という内容でした。
現在のSECカーボンは、ネットネット株投資家として、購入可能な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、棚卸資産が46%を占めています。

一方、負債では、有利子負債がありません。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は346.2億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.84になり、現時点ではネットネット株に該当しません。

まず、売上高の変動幅は大きく、2021年3月期は大幅な減収予想になっています。

当期純利益については、1997年以降、4度の最終損失を計上しています。
2021年は大幅な減益予想が出ています。

1997年以降の平均ROEは4.96とまずまずです。

SECカーボンの財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、ほとんど積み上がっていません。

NCAVは上昇トレンドをたどっています。

下のグラフは、2016年8月以降のネットネット株指数の推移です。

2020年秋に、瞬間的にネットネット株化しましたが、現在は株価上昇により、指数も上昇しています。
有利子負債はなく、財務状態はとても健全です。

上場来の月足チャートを見ると、現在の株価は30ヶ月移動平均線周辺に位置しています。

週足チャートによると、30週移動平均線の上で株価が推移しています。

日足チャートでは30日移動平均線の下で推移しています。

テクニカル的には、積極的な買いを促すようなシグナルは見られません。
ネットネット株指数は0.84であり、現時点ではネットネット株に該当しません。
平均ROEは4.96と収益性はまずまずで、有利子負債がない点も魅力的です。
しかし、テクニカル的には「買い」に入るタイミングではなさそうです。
したがって、上記要素を考慮すると、現時点からの買いは遅きに失する印象です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。