こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
ネットネット株候補の中にイワブチ(5983)というJASDAQ市場上場銘柄があります。
イワブチは、電力架線用金具で首位を走り、交通信号用では圧倒的シェアを誇っている企業です。台風や地震などの防災・復興銘柄であることに加え、4K・8K用の放送機器関連の銘柄として注目を集めることもあります。
2月10日に、イワブチは、21年3月期第3四半期の決算を発表しました。売上高は昨年同期比で▼1.3%の減収、最終益は▼48.6%の減益となりました。
このイワブチは、ネットネット株投資家として魅力的な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、現金預金が55%を占めており、安定的です。

一方、負債では、有利子負債が12%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は89.3億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.71になり、現時点ではネットネット株に該当しません。

売上高は低迷しており、100億円程度で推移しています。

当期純利益については、1997年以降、一度も最終赤字を計上したことがありません。

1999年以降の平均ROEは4.23であり、ネットネット株候補にしては収益性のある銘柄です。

イワブチの財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、一貫して積み上がっています。

NCAVは、拡大傾向を維持しています。

下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
ほとんどの期間でネットネット株指数が1.0未満の水準で推移する万年割安株ですが、ネットネット株に該当する0.66の水準では株価が反転する傾向があります。

有利子負債自己資本比率は、絶えず20%未満で推移しており健全です。

2020年1月には、各部門の事業活動プロセスを見直しなどによる大幅な上方修正を受けて、13,000円まで急伸しました。その後、2月から3月にかけて急落しましたが、現在は30週移動平均線が水平になっており、再度上方に転じることが可能なチャート形状になっています。

ネットネット株指数は0.71でネットネット株に該当しません。
しかし、1997年以降に最終赤字を計上しておらず、BPS・NCAVともに安定して積み上がっています。有利子負債も抑制されており、財務的にも比較的健全であり、テクニカル指標的にも過熱感はありません。
したがって、個人的には、ネットネット水準で買い増しを入れたい銘柄の一つです。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。