こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
ネットネット株候補の中に中山製鋼所(5408)という東証1部上場銘柄があります。
中山製鋼所は、日本製鉄系の鉄鋼老舗企業です。
2月4日に、中山製鋼所は、21年3月期第3四半期の決算を発表しました。売上高は昨年同期比で▼22.7%の減収、最終益は▼44.5%の減益となりました。
この中山製鋼所は、ネットネット株投資家として魅力的な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、現金預金が28%、売上債権が36%を占めています。

一方、負債では、有利子負債が18%に留まっています。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は357億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.70になり、現時点ではネットネット株に該当しません。

売上高は2009年をピークに減少傾向にあります。

当期純利益については、1997年以降、6度の最終欠損を計上しています。2013年3月期は、大規模な減損損失を計上したため、巨額の欠損を計上しています。

1997年以降の平均ROEは▼2.63であり、収益性のない銘柄です。

中山製鋼所の財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、2013年にマイナスに転落しています。

NCAVは、拡大傾向を維持しています。

下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
2020年春のコロナショック以降、急速にネットネット株化が進みました。現在はネットネット株域から脱しています。

有利子負債倍率が2013年にマイナスになっていますが、現在は0.1未満で推移しており健全です。

600億円規模の債権放棄などの金融支援を要請した2013年と同水準に株価が落ち込んでおり、明らかに割安な水準にあるように思えます。

ネットネット株指数は0.70でネットネット株に該当しません。また、過去には巨額の最終赤字を計上しており、業績が不安定です。
しかし、株価は過去最安値水準に達しており、一定の割安感も否めません。
個人的には、ネットネット株水準で少額の買いを入れることを考慮したい銘柄です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。