こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。
ネットネット株の1つにKG情報(2408)というJASDAQ銘柄があります。
KG情報は中四国地方などで発行する地域別求人情報誌の発行をメイン事業としており、個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。
KG情報はNCAV式のネットネット株(流動資産を正味流動資産として加味)であるだけではなく、同時にNet Cash株(現預金のみを加味)、Net Quick株(現預金と売上債権を加味)、投資有価証券式ネットネット株(現預金と売上債権、投資有価証券を加味)でもある国内唯一の割安株です。
私個人としては、ずっと気になりながらホールドしていない銘柄ですが、ネットネット株投資家として、どの程度魅力的な銘柄なのでしょうか?
①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤テクニカル指標という5本のモノサシを使って、分析してみます。
目次
流動資産の内訳を見ると、現預金が94%を占めており、非常に安定的です。さすがNet Cash株です。

一方、負債では、有利子負債がありません。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は36.3億円です。

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.61になり、ネットネット株に該当します。

まず、売上高は下落トレンドにあり、2007年の3分の1程度の水準に落ち込んでいます。

当期純利益については、2018年以降、3期連続で最終赤字を計上しています。

ROEも低下傾向にあり、過去10年間の平均ROEは1.8で収益性の低い銘柄です。

KG情報の財務トレンドはどのようなものでしょうか?
まず、BPS(一株当たり純資産)は、2017年以降、毀損し続けています。

NCAVも2017年をピークに縮小しています。

下図は2016年以降のネットネット株指数の推移を示したものです。
コロナショック後にネットネット株化し、一時ネットネット株指数が0.5以下にまで割安になりました。
現在はネットネット株水準にあるものの、コロナショック直後の割安感はありません。

有利子負債はなく、流動比率は880.8%で、財務的には非常に健全な銘柄です。
RSIは70前後で推移しており、テクニカル指標に割安感はありません。

ネットネット株指数は0.61とネットネット株に該当しており、Cashリッチな銘柄です。
しかし、収益性は低く、BPSやNCAVも縮小傾向にあり、テクニカル指標的にも割安感はありません。
したがって、国内随一の割安株とはいえ、個人的には投資対象になりにくいネットネット株です。
今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。