カノークス(8076)の銘柄紹介 ― 15年連続黒字銘柄だが・・・。

こんにちは、しーげる(@siegelist1)です。

ネットネット株の1つに、カノークス(8076)という名証2部上場銘柄があります。

カノークスは、トヨタ自動車向けが主力の鉄鋼商社であるため、個人的に投資を控える不動産・金融業銘柄ではありません。

現在のカノークスは、ネットネット株投資家としてもホールドできる銘柄なのでしょうか?

①割安性・②収益性・③財務トレンド・④下方リスク・⑤カタリストという5本のモノサシを使って、分析してみます。

カノークスの割安性:

流動資産の内訳を見ると、売上債権が42%を占めています。

一方、負債では、有利子負債が63%を占めており、やや気がかりです。

流動資産から総負債を除いたNCAV(正味流動資産)は111.8億円です。流動資産と比較して総負債の割合が高くなっています。

※単位:百万円

時価総額をNCAVで割ったネットネット株指数(P/NCAV)は0.61になり、ネットネット株には該当します。

カノークスの収益性:

株価チャートを見ると、2018年1月の高値から下落トレンドになっており、現在は2013年以来の安値水準で推移しています。

株価と比較して、収益性はどのような状態にあるでしょうか?

まず、売上高は比較的順調に伸びており、過去10年で最高の水準です。

一方、当期純利益は伸び悩んでいますが、過去10年どころか15年間に最終赤字を計上した年はありません

過去10年間の平均ROEは6.99と、まずまずの水準を保っています。

カノークスの財務トレンド:

カノークスの財務トレンドはどのようなものでしょうか?

まず、BPS(一株当たり純資産)は、2011年以降、着実に積み上げられてきましたが、2018年以降は停滞しています。

※単位:円

また、NCAVは拡大傾向です。

※単位:百万円

下図は各期末時点(3/31)でのネットネット株指数の推移を示したものです。

2011年以降、ネットネット株指数は割安度を深めており、2014年頃からネットネット株化しています。

そのため現在の0.61というネットネット株指数の水準は、この銘柄にとってはけっして割安とは言えません

カノークスの下方リスク:

有利子負債自己資本比率が101%と高水準であり、流動比率も170%に留まっています。したがって、財務面での一定の下方リスクを抱えています。

カノークスのカタリスト:

株価が大きく上昇するカタリストはあるのでしょうか。

鉄鋼・鉄鋼原料の卸売販売を行う大手商社メタルワンが筆頭株主ですが、保有株を減らしているため、買収思惑は働きにくい状況です。

目立ったカタリストを見出すことが難しい銘柄です。

まとめ:

銘柄評価
割安性
(4.0)
収益力
(4.0)
財務トレンド
(3.0)
下方リスク
(1.0)
カタリスト
(1.0)
総合評価
(2.0)

ネットネット株指数は0.61であり、割安なネットネット株です。

過去10年間の平均ROEは6.99と、まずまずの収益性を確保しています。

NCAVは上昇トレンドにありますが、この銘柄にとって、特別に割安感が出ているわけではありません。

また、有利子負債が多く、財務面での下方リスクに警戒が必要です。

目立ったカタリストも見出すことができません。

上記の要素を考慮すると、特にホールドしたい銘柄ではありませんでした。

今回もお読みくださり、どうもありがとうございました。

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